いすゞ自動車とファミリーマート、伊藤忠商事、横浜市は、車両の左右両側からバッテリーを同時交換できる国内初のステーションと、これに対応したバッテリー交換式小型トラック『エルフEV』をファミリーマートへの商品配送する実証実験の出発式を横浜市港北区で催した。
本実証実験では、バッテリーを両サイドから同時に交換可能な仕様に改造したエルフEVを3台配備し、横浜市内のファミリーマート約80店舗にてルート配送を行う。バッテリー交換は従来のディーゼル車の燃料給油と同等の時間で完了するため、これまでバッテリーEV導入の壁であった充電に伴うダウンタイムの削減に寄与する。今回の取り組みを通じて、現場の業務効率化と車両運行の継続性向上について検証していく。
式典では各社の代表者がスピーチを行い、実証の狙いと今後の展望についてそれぞれの思いを述べた。その後、約7分でバッテリー交換が完了するデモンストレーションと、各社代表者によるテープカットが行われ、関係者や報道機関など約60名が見守る中、満充電のバッテリーを搭載したエルフEVが、社会課題の解決に向けて力強く出発した。
いすゞ自動車の南真介社長兼COOは「24時間稼働するコンビニ配送において、BEVトラックの充電時間の長さは大きな課題であり、バッテリー交換式エルフEVはこの課題に対して有効であると考えている。実証実験を通じて見えてくるハードルを一つずつ解決し、実証から実用へと進めていく。将来的には用途を限定せず、他社とも協力しながら汎用的なバッテリー交換の仕組みを模索していく。加えて、バッテリー交換ステーションを蓄電施設として活用する構想も進め、いすゞの経営理念体系である、地球の運ぶを創造するを目指し、着実に前進していく」と述べた。
いすゞは本実証実験を通じて、パートナーとともにバッテリー交換式EVの有効活用と仕組みづくりに挑戦していく。いすゞグループは商用モビリティソリューションカンパニーへの変革を目指して、商用車のBEV化や運輸部門のCO2削減における課題解決を図り、社会に貢献していく。




