アイシンは11月28日、MCリテールエナジー、中部電力、中部電力ミライズ、ローソンとともに、12月1日にリニューアルオープンするローソン中川野田二丁目店(愛知県名古屋市)で、再生可能エネルギーを最大限に活用する実証実験を開始すると発表した。
本取り組みは、中部電力ミライズとローソンの2025年9月締結の基本協定に基づくもので、店舗屋根上や窓枠に複数の太陽光発電設備を設置し、発電電力を店舗で消費する。消費しきれない余剰電力は駐車場の蓄電池に蓄え、夜間に使用して再エネ由来の電力を最大限に活用する。さらに、冷蔵・冷凍ショーケースにガラスやアクリル扉を設け、省エネとCO2排出削減を図る。本店舗の年間消費電力量の約14%を再エネ由来電力で賄う予定だ。
災害時には蓄電池の電力をPOSレジや店内照明、コンセントに供給し、停電時のレジリエンス強化も目指す。
太陽光発電設備には屋根上設置型やカーポート一体型の太陽電池のほか、アイシンのペロブスカイト太陽電池も採用される。軽量かつ曲げに強い特徴を持つペロブスカイト太陽電池は、従来設置が難しかった壁面や小型電子機器への搭載が可能で、次世代の太陽光発電として期待されている。アイシンと中部電力は本店舗でペロブスカイト太陽電池の設置方法や発電効果の検証を行う。
さらに、MCリテールエナジーは蓄電池を活用し、遠隔で充放電を制御するデマンドレスポンス(DR)を実施。DRは再エネの導入拡大に伴い、電力の需給バランスを調整し再エネ利用拡大に貢献する取り組みである。これにより店舗従業員が操作することなく高精度で電力制御が可能となる。
5社は再生可能エネルギーの活用、CO2削減、電力需給調整、そして災害時のレジリエンス強化を同時に推進し、持続可能な社会インフラ構築へ貢献していく。




