マニュアル車が別物になる! クラッチ&フライホイール駆動系チューンで走りを激変させる方法~カスタムHOW TO~

マニュアル車が別物になる! クラッチ&フライホイール駆動系チューンで走りを激変させる方法~カスタムHOW TO~
マニュアル車が別物になる! クラッチ&フライホイール駆動系チューンで走りを激変させる方法~カスタムHOW TO~全 7 枚

マニュアル車でエンジンパワーをタイヤに伝えるのに重要なパーツがクラッチである。さらにそこに付随するフライホイールもチューニングできるパーツだ。

【画像全7枚】

クラッチとフライホイールをチューニングすると、マニュアル車の走りや加速フィールがどう変わるのか、メリットとデメリットを整理してみよう。

◆クラッチとフライホイールの役割を理解してからチューニングする

エンジンは爆発によって得られた力をクランクシャフトに伝え、その回転力はフライホイールにつながっていて、このフライホイールと接しているのがクラッチだ。クラッチ板はフライホイールと摩擦することで駆動力をミッション側に伝えている。

まずこのクラッチは、通常はノンアスやオーガニックと呼ばれる樹脂や繊維などをメインとした素材でできていて、その素材がフライホイールと摩擦することで力を伝えている。だが、エンジンチューンなどによりトルクが増えていくと、この摩擦力が足りなくなりクラッチが滑ってしまうことがある。そこでより摩擦力が強いメタルクラッチに交換するという選択肢が出てくる。

メタルクラッチはブレーキパッドのように金属を焼き固めた素材でできていて、それがフライホイールと摩擦することで動力を伝達する。メリットとしては、ハイパワー車などで大きな力が掛かったときでも駆動力の伝達性能が高いことが挙げられる。度重なる走行で高温になったときでも熱による変化が少なく、クラッチ滑りが発生しにくいということもある。

◆メタルクラッチとカーボンクラッチのメリット・デメリット

またメタルクラッチは少ない面積の摩擦材で駆動力を伝えることができるので、クラッチ板を軽量化しやすい。3枚羽根などと呼ばれる手裏剣のような形状にすることで回転慣性を抑えられ、シフトチェンジ時に素早くエンジン回転とミッション側の回転数が合い、素早いシフトアップができるというメリットもある。

デメリットとしては、駆動力の伝達が唐突になりやすい点だ。いわゆる半クラッチ領域が狭く、発進時にドカンとつながってしまったりして、エンストにつながりやすい。そこで最近増えているのがカーボンクラッチである。これは摩擦材にカーボン繊維を用いたタイプだ。カーボンは炭素繊維でできているという特性上、熱に強く高温でも滑りが発生しにくい。

それでいて、カーボン繊維はオーガニック素材に近い扱いやすさがあり、半クラッチもメタルクラッチに比べればはるかに使いやすい。そういった特性があるので、近年は街乗りからサーキット走行までこなすユーザーの間で、カーボンクラッチの普及率が高まっている。ただしカーボン素材ゆえに、現時点ではまだかなり高額なのがネックで、クラッチチューニングにおいてコストとのバランスを考える必要がある。

◆軽量フライホイールのチューニング効果と注意点

そしてこのクラッチと摩擦するフライホイールにもチューニングがある。フライホイールはエンジンの回転を滑らかにするために、クランクシャフトに取り付けられている重りのような役割を持つ。この重さがある程度ないとエンジン回転が滑らかに回らず、レーシングカーのように軽くしすぎると、アクセルONのときの吹き上がりは軽快だが、アクセルOFFにしたときにそのままエンジンがストップしてしまうこともある。

またエンジン回転があまりにも俊敏に上下すると発進時の操作が難しくなる。レースなどでは素早いアクセル操作に対するエンジンの反応が得られ、ヒール&トゥ時も瞬時にエンジン回転が上がって回転を合わせやすいため、軽量なフライホイールが使われることが多い。

しかし軽量フライホイールは、特に小排気量車では上り坂でトルク低下を感じたりするデメリットもある。軽くすればするほど空ぶかしは軽快になるが、クルマが実際に走るときに必ずしもそれによって速くなるとは限らない。そのため、軽量フライホイールを検討するなら、極端に軽すぎないモデルを選ぶのがオススメだ。パーツメーカーでも超軽量なモデルからやや軽量タイプまでラインナップされていることがある。ストリート主体であれば、扱いやすさとトルク感を両立できる「ほどよく軽い」フライホイールを選びたい。

◆クラッチとフライホイールチューニングでマニュアル車の楽しさを引き出す

エンジンチューンをしなくても、軽量なフライホイールと軽量なクラッチシステムを使うことで、アクセルに対するエンジンのレスポンスははるかに良くなる。それだけでシフト操作がいっそう楽しくなり、体感的な加速力も高まったような印象を得られるだろう。そういった軽快さを引き出し、走る楽しみを高めることができるのが、クラッチとフライホイールの駆動系チューニングの醍醐味でもある。マニュアル車のクラッチチューニングや軽量フライホイール交換は、走りの質を変えたいドライバーにとって大きな武器になるはずだ。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 純正オーディオのまま高音質化できる?「パワーアンプ内蔵DSP」が定番となった理由[カー用音響機材・チョイスの極意…DSP編]
  2. 「これ、フルモデルチェンジじゃん…」レクサス『NX』の“一部改良”にSNSも驚き、大胆イメチェンに「最高にキマってる」の声
  3. スズキ『スイフトスポーツ』が2027年復活? 48Vターボ搭載で次期GRヤリスのライバルに
  4. モンスターEVがニュル降臨! BMW『iX5 M』は4モーター搭載で1000ps超か?
  5. トヨタ『プロボックス』25年目にフルモデルチェンジか…8月のスクープ記事ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 居眠り・脇見を監視、「DMS」を義務化…乗用車は2031年から、バス・トラックではすでに普及
  2. 電動車は誰が最後まで面倒を見るのか…KPMGコンサルティング プリンシパル 轟木光 氏[インタビュー]
  3. ホンダの交換式電池、建設現場で実証…高さ385mの「トーチタワー」
  4. 交通空白の解消へ、交通コンサルティング事業を開始…西鉄とネクスト・モビリティ
  5. マクラーレン、2028年市販の新型スーパーカーをプレビュー…伝説の「マクラーレンF1」以来のMT搭載
ランキングをもっと見る