MOTAは、事前査定方式の中古車買取サービス「MOTA車買取」において、買取店の業務負荷を軽減する新サービス「MOTA車買取サポート」の提供を東京都エリアを対象に開始したと発表した。
本サービスは、従来買取店が行っていた「アポイント調整」「実車査定」「商談」のプロセスをMOTAが代行し、成約時に手数料が発生する「成果報酬型」のサービスだ。
新サービスリリースの背景には、中古車買取市場における買取店の課題がある。これまで買取店は車両を仕入れるために、数多くのユーザーへアポイントを取り、現地へ出向いて査定・商談を行う必要があった。しかし、成約に至らなかった場合、往復の移動時間やガソリン代、人件費といった「営業コスト」がすべて損失となる課題があった。特に、年末商戦や初売りに向けた良質な在庫確保が急務となるこの時期、こうした非効率性は経営上の大きな痛手となる。また、物流・運送業界同様、自動車業界においても人手不足は深刻化しており、業務効率化は急務となっている。
「MOTA車買取サポート」では、MOTAの専門スタッフがユーザーの自宅へ伺い、プロの視点で適切な「実車査定」と車両情報の登録を行う。買取店は、MOTAが登録した詳細な車両データ(傷や凹みの有無、内装の状態など)をもとに入札を行うだけで済む。
特徴の1つ目は、営業コスト・工数を大幅に削減できる点だ。アポイント調整(約20分/件)、出張査定・商談(約2時間から3時間/件)という膨大な業務時間や経費の削減を実現する。これにより、通常は出張できないエリアからも、該当の車両をスピーディに獲得する機会が広がる。
2つ目は、「成果報酬型」で導入・運用リスクを低減できる点だ。従来のリード課金(紹介ごとの課金)とは異なり、本サービスは成約時に手数料が発生する仕組みとなっている。成約手数料は4万円から8万5000円(車両本体価格に応じた変動制)となる。
3つ目は、精度の高い査定情報で、現車確認に近い判断材料を提供できる点だ。第三者であるMOTAが公正に査定を行い、傷や凹みの有無、内装の状態などを規定のルールに基づき詳細にデータ化する。現車確認ができない状況下でも、豊富な判断材料をもとに、リスクを抑えながら適正価格での入札を検討できる。
中古車業界における「車両状態の不透明さ」と「安値売却への懸念」を解消するため、MOTAは中立的な第三者として介在する。「品質が良い車が正しく評価される」公正な取引を広げ、ミッションである「世界中に、もっとフェア・トレードを。」の実現を目指す。本サービスは、単なる業務代行にとどまらず、買取店の負担を減らしながら、公正な査定を業界へ広げていくための重要な一歩となるという。
今後の展望として、東京都エリアの加盟店より順次提供を開始し、検証を経て全国展開を目指す。




