ドイツの自動車部品メーカーのロシュリング(Rochling)は、2027年から電気自動車プラットフォーム向けにイントルージョン・プロテクション・プレート(侵入保護板)を生産すると発表した。
同社は、欧州の大手自動車メーカーとの協力関係を拡大する。これにより、この部品は複数の電気自動車モデルに採用されることになる。
イントルージョン・プロテクション・プレートは、複数の機能を持つ安全部品。電気自動車において物理的なバリアとして機能し、事故時に物体がバッテリーに侵入するのを防ぐ役割を果たす。
保護板には、連続ガラス繊維強化材(UDテープ)を用いた熱可塑性複合材料のサンドイッチ構造が採用されている。この製品設計は、強度と軽量性を両立させ、非常に軽い重量でありながら安全性を向上させる。
もう一つの利点は、熱可塑性樹脂が本来持つ特性である断熱性だ。これにより、バッテリー温度を安定的に維持し、事故時の熱暴走リスクを低減する。これは、バッテリーの安全性と寿命の両方に貢献する。
さらに、熱可塑性複合材料の生産は、一般的に鋼やアルミニウムの生産よりも少ないエネルギーで済む。軽量性と組み合わせることで、生産時と車両運用時の両方で全体的なCO2排出量の削減に貢献する。
これらの特性により、熱可塑性侵入保護板は今後数年間で駆動用バッテリーを保護する好ましいソリューションになると予想される。この契約により、同社は、複数の人気モデルでこの技術が広く使用されることを確実にした、としている。




