試乗車返却時の満タン給油で目を見張った。計算すると20.52km/リットルの実燃費だったからだ。試乗車ホンダ『フリード e:HEV クロスター』(4WD・5人乗り)のWLTCモード燃費は21.3km/リットル。カタログ数値にほとんど遜色なしということになる。
確かに今回の試乗ではECONスイッチは常にオンの状態で試した。けれど装着タイヤはスタッドレス(BS BRIZAK VRX3、185/65 R15 88Q)である。
ホンダ フリード e:HEVクロスター・4WD
試乗は全走行距離のおよそ半分以上は自動車専用道路を流れに乗っての走行、そのほかは筆者の生活圏内で数日にわたりチョコマカとした試乗。撮影で2名+犬(体重15kg)で乗車……そんなパターンも含まれる。
要は特段、燃費に気を遣った訳ではなく、普通に乗っての結果が確認できたということで、燃費にプライオリティを置くユーザーが迷わず選んでも間違いはない、そんな実力を改めて実感した次第。
◆スタッドレスでも快適、e:HEVの自然な走りにも好感
ホンダ フリード e:HEVクロスター・4WD ちなみに試乗車は同一仕様の6名乗りに対して車重は-20kgの1560kg、ガソリンタンク容量は53リットルで、これはFF車よりも11リットル大きく非e:HEVと同じだ。
もちろんEV走行を織り交ぜてのドライバビリティはごく自然で洗練されたもの、日常的な用途で違和感を覚えるような場面はほとんどない。
装着されたBSのスタッドレスタイヤの性能が秀逸なこともあり、サマータイヤよりも乗り心地はむしろよく感じられるほどで、高速直進安定性も問題なし。同乗のNVH評価担当のシュン(柴犬・オス・4歳)は居眠りを始めるほど(写真参照)の快適さだったようだ。
ホンダ フリード e:HEVクロスター・4WD ◆日常的に味わえる“クロスター分”の個性
大人にとっては後席の座面前後長がやや短いなど、あとひと息の印象はあるものの、床がフラットで、居住スペース自体が十二分の広さという点の魅力は大きい。
2段に使えるラゲッジスペースも便利。最低地上高は標準車より15mm高い150mmとし、プレーンな標準車に対して日常的に“クロスター分”の個性が味わえるところもいい。
ホンダ フリード e:HEVクロスター・4WD ■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。




