マレーシアの国民車プロトン、約145万円からの小型セダン『サガ』新型発売…予約2万台超え

プロトン・サガ 新型
プロトン・サガ 新型全 4 枚

マレーシアの国民車メーカーのプロトンは、全面刷新した新型『サガ』を発売した。1985年のデビュー以来、マレーシアを代表する車として親しまれてきたサガの最大の進化となる。

【画像】プロトン・サガ 新型

発売式典はマレーシアのテンク・ザフルル投資・貿易・産業大臣が出席し、クアラルンプールの国際展示場で開催された。「40年の栄光、限りなき未来」をテーマに掲げ、マレーシアの工業発展と国民の誇りを象徴するモデルとして位置づけられている。

新型サガは、プロトンが独自開発した新プラットフォーム「AMA(アドバンスド・モジュラー・アーキテクチャー)」を初採用した。知的財産権をプロトンが完全所有しており、マレーシアの自動車技術力の大きな前進を示すものだ。このプラットフォームは国際基準に対応し、ジーリー(吉利)グループとの協力関係を活かしながら、マレーシアを地域の開発拠点とする可能性を開いている。

プロトンは2017年にジーリーと提携して以来、『X70』、『X50』、『S70』、『X90』などのモデルで新たな基準を打ち立ててきた。新型サガはこの進化の延長線上にあり、世界水準の技術と地元の誇りを融合させた一台となっている。

プロトンのリー・チュンロン最高経営責任者は「新型サガは単なる車ではなく、国民の誇り、技術力の結晶、そしてマレーシア人のために作られ世界に向けて設計された高品質な車を提供し続ける私たちの追求の体現だ」と述べた。

発売前の予約は既に2万台を超えており、刷新されたデザイン、向上した性能、インテリジェント機能への期待の高さを示している。

新型サガは「インテリジェンス・ザット・スリルズ」をキャッチフレーズに、印象的な性能、包括的な安全性、最適化されたインテリジェンス、次世代スタイルの4つの柱で構成されている。

パワートレインには新開発の1.5リットルi-GTエンジンと無段変速機を組み合わせ、燃費は4.9L/100kmを実現した。電動パワーステアリングを新採用し、プロトン独自の走行性能と快適性を両立させている。

安全装備では6つのエアバッグ、9つの先進運転支援システム、高張力鋼板を使用した車体構造を採用し、乗員保護を強化した。

車内には16インチの統合デュアルスクリーンを搭載し、ワイヤレスのアップルカープレイとアンドロイドオートに対応する。オートヘッドランプやフォローミーホーム照明など、日常使いに便利な機能も充実させた。

デザイン面では、マレーシアの伝統工芸「スラマン・ソンケット」にインスパイアされたフロントグリルを採用。フルLEDプロジェクターヘッドランプやLEDリアテールランプバーを装備し、現代的な洗練さと国民性を表現している。

新型サガはスタンダード、エグゼクティブ、プレミアムの3グレードを設定。カラーはマリンブルー、スペースグレー、ルビーレッド、アーマーシルバー、スノーホワイトの5色を用意する。

価格はマレーシア半島部で3万7990リンギット(約145万円)からとなる。

全車に5年または15万kmの保証と3回の無料点検サービスが付帯する。さらに下取り支援として最大1500リンギット、廃車支援として2000リンギットの特典を用意。ローン金利は2.6%からとなっている。これらの特典は2025年12月31日までの登録車両が対象だ。

保険プログラムでは特別災害補償、最大2000リンギットの洪水補償、乗客1人あたり最大1万5000リンギットの傷害補償を追加。こちらも2025年12月31日までの登録車両に適用される。

アフターサービスでは、予約した顧客向けの迅速サービスに加え、修理完了まで24時間以内に車両を返却する1日サービスを導入。3営業日を超える修理の場合は代車と1回分の無料サービスを提供し、オーナーの利便性向上に努める。

新型サガの予約は全国のプロトン正規販売店で受け付けている。

《森脇稔》

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