【午年特集】自動車史を駆け抜けた“馬”ゆかりの名車たち…年賀状のヒント

フェラーリ
フェラーリ全 15 枚

2026年の干支は(うま)だ。馬に由来する車名、エンブレムを持つモデルは多く存在し、馬の「スピード」「力強さ」「優雅さ」を反映してきた。そんな“馬”ゆかりのモデルを紹介する。年賀状のデザインや文面の参考にしてほしい。

【画像全15枚】

世界で最も知られた馬のシンボルが、“跳ね馬”をブランドアイコンに据えるフェラーリだ。エンブレムはイタリア空軍パイロットで第一次大戦のエース、フランチェスコ・バラッカの乗機に描かれた馬が起源だ。今でこそフェラーリのシンボルだが、車体に描かれた最初は、創業者エンシォ・フェラーリがエンジニアを務めていたアルファロメオのレーシングチームだった。バラッカの“跳ね馬”は、ドゥカティのエンジニアだったファビオ・タリオーニも、1950年代後半~1960年前後にかけて、レーシングマシンにあしらっている。

ポルシェのエンブレムの馬は、本拠地シュトゥットガルト市章にちなむ。フィアット車ベースのスペシャリティカーで知られ、1980年代に創業を停止したイタリアのメーカー、モレッティも、マークに馬が描かれていた。

フォード・マスタングフォード・マスタング

車名で最も有名なのは、アメリカのフォード『マスタング』だろう。マスタングは野生馬を意味し、エンブレムも疾走する馬だ。半世紀以上にわたり象徴的名称として受け継がれてきた。同じフォードの『マーベリック』は、焼印を押す前の放牧牛・馬を指す言葉が語源で、自由奔放な若い馬のイメージを重ねたネーミングだ。現在はピックアップトラックの車名に使われている。三菱『コルト』は仔馬だ。

現在は販売されていないモデルの中にも、馬に由来する車名が存在する。ロールスロイス『カマルグ』(1975~1986年)は、フランス南部カマルグ地方に生息する白馬「カマルグ馬」に由来する地名を採用した。デトマソ『ロンシャン』(1972~1989年)は、パリの名門ロンシャン競馬場に由来する。ヒョンデ躍進の立役者、『ポニー』(1975~90年)は小型の馬を指す。イギリスに1970年ごろまで存在した二輪車メーカー、アリエルは、『コルト』の車名を複数モデルで使用した。

《高木啓》

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