マクニカとaiMotive、自動運転AIの学習効率の向上へ 「4Dアノテーション&デジタルツイン基盤」を国内展開

マクニカとaiMotive、自動運転AIの学習効率の向上へ 「4Dアノテーション&デジタルツイン基盤」を国内展開
マクニカとaiMotive、自動運転AIの学習効率の向上へ 「4Dアノテーション&デジタルツイン基盤」を国内展開全 1 枚

株式会社マクニカは、aiMotive kft.と共同で、自動運転やADAS(先進運転支援システム)の開発を支援する先進的なデータ収集・処理サービスを開始すると発表した。

同サービスは、aiMotiveのデータ収集パイプラインツール「aiData」を活用し、実証車両のカメラやLiDARから取得した環境データをもとに、4D自動アノテーションやデジタルツインデータを提供する。

4Dアノテーションとデジタルツインで加速する自動運転開発

自動運転やADASシステムの開発において、取得するデータ量は増加の一途をたどっている。AI開発に必須のアノテーション作業は、現在主流の2D手法では人手に依存するため、センサー数やデータ量の増加に伴って工数も増大する。また、膨大な学習データと検証シナリオが必要になるが、時間や人件費の制約により取得できるデータには限界がある。

加えて、天候や事故シーンなど現実には取得が困難なデータも品質向上には不可欠である。このような状況下で、現実データとシミュレーションを活用したハイブリッド検証を、自動アノテーションやシミュレーション検証テストにより効率化していく必要がある。

今回構築されたデータ収集・処理環境は、aiMotiveのソフトウェア技術を活用することで、従来のデータ収集システムに比べ、より高精度かつ高品質なデータ取得を可能にする。実証車両から環境データを取得するだけでなく、そのデータをもとに自動で4Dアノテーションやデジタルツイン環境を再構築し、それらのデータを提供する。

さらに、aiMotiveのデジタルツイン再構築技術「World Extractor」を利用することで、希望する場所に高精度のマップをわずか数日で提供することが可能である。加えて、データ収集・処理環境を搭載したマクニカの自動運転開発向け実証車両を活用することで、低コストかつスピーディーに導入できる。

同サービスの導入により、実際の環境を簡易的にデジタルツイン化し、そのデジタル環境内で精度の高いシミュレーションを実現することが可能となる。

マクニカは、同サービスを用いて日本の自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの自動運転およびADASソフトウェアの開発をサポートし、ソフトウェア品質を向上させることで、より安全な自動運転システムの開発を促進する。その結果、交通事故の低減と、安全かつ自由に移動できる社会の実現に貢献する。

aiMotiveの副CEOでaiDataシニアバイスプレジデントのPeter Kovacs氏は、「マクニカの提供するソリューションは、独自のADASおよびADソリューションを開発する日本のOEMの特定のニーズに対応するだけでなく、当社のテクノロジーがあらゆる市場での革新的な開発をどのようにサポートできるかを示すことになる」とコメントしている。

aiMotive kft.について

aiMotive は、ハンガリー・ブダペストに本拠を置く、AIベースの自動運転技術のリーディングプロバイダ。自動車OEM/Tier-1部品メーカーにスケーラブルなソリューションも提供している。aiMotiveは自動運転用組み込みソフトウェア「aiDrive」、シミュレーションプラットフォーム「aiSim」、データ収集パイプラインツール「aiData」、ニューラルネットワークアクセラレーターIP「aiWare」の製品ポートフォリオを持ち、量産対応のAD/ADAS開発を支援している。
aiMotiveについて:https://aimotive.com/web/jp/

《ロボスタ編集部》

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