ホンダ、問われる部品調達の管理体制、半導体不足で日中工場を一時生産停止[新聞ウォッチ]

広汽ホンダの新エネルギー車工場
広汽ホンダの新エネルギー車工場全 2 枚

巷では年の瀬を迎えて猫の手も借りたいほどの忙しい状況だが、そんな中で、ホンダは、日本と中国の自動車工場で生産停止や減産を実施して、出荷調整を行うという。

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きょうの読売が「ホンダ、日中工場一時停止」とのタイトルで経済面のトップ記事で報じたほか、日経などの各紙も取り上げている。

中国とオランダの対立を受けて、オランダに本社を置く中国資本の半導体メーカー「ネクスペリア」の出荷が一時止まった影響で、対立は解消し出荷は再開したものの、依然として半導体の在庫が不足しているのが要因とみられる。

記事によると、中国では中国大手の広州汽車集団との合弁会社「広汽ホンダ」の全3工場が対象で、ガソリン車などの生産を12月29日から26年1月2日まで計5日間停止する。

さらに、日本では主力の軽自動車『N-BOX』などを生産する鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)と小型SUVの『ヴェゼル』などを生産する埼玉製作所の寄居工場(埼玉県寄居町)の全2拠点が対象で、2026年1月5日から6日の2日間を停止。7日から9日の3日間は生産量を減らして稼働する見通しのようだ。

ホンダは自動車部品の一部にネクスペリア製の汎用品の半導体を使っているが、調達する一部の部品が同社1社に依存している。そのネクスペリアについては、中国政府が10~11月、自国で生産された同社製半導体の輸出を規制。ホンダはメキシコの工場で生産を停止し、米国やカナダで減産を行った。その後、通常稼働に戻ったが、依然供給不足が続いているという。

企業経営で安定して持続的な成長を遂げるためには、危機や障害を予測して、それを回避するための「リスクヘッジ」が不可欠。今回も日中工場で生産停止に追い込まれる理由が「半導体不足」であるならば、部品調達などの危機管理体制がずさんだったとも言わざるを得ない。

2025年12月18日付

●2025年日本10大ニュース(読売・1面)

●訪日中国客伸び鈍化、11月全体は通年最多更新(読売・1面)

●ホンダ、日中工場一時停止、来月上旬まで、半導体不足で(読売・8面)

●車関税続く経営負担、税率半減3か月、現地生産増強逆輸入も(読売・8面)

●EV補助金40万円増額、燃料電池車は105万円引き下げ、来月から改定(朝日・1面)

●EU、エンジン車容認に転換、35年に販売禁止緩和方針、EV苦境米関税・中国勢の攻勢、HVに強みの日本追い風?(朝日・7面)

●ガソリン下落159円台、補助金反映、4年3カ月ぶり安値 (毎日・6面)

●川重指名停止へ、潜水艦データ改ざん、防衛省調整(毎日・21面)

●新型RAV4発売、独自ソフト初採用(産経・10面)

●自動運転事業を集約「NTTモビリティ」 (産経・10面)

●日立、工場作業にAIロボ,ヒト型人間の動作学習(日経・1面)

●米向け車輸出、持ち直し、11月1.5%増関税引き下げで (日経・5面)

●二輪、電動化や水素動力、ヤマハ発、ホンダを追う (日経・19面)

●ホンダの電動二輪、箱根駅伝を先導、警視庁、白バイに採用 (日経・19面)

《福田俊之》

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