ジェイテクトは、愛知県岡崎市の花園工場における「グリーン水素地産地消プロジェクト」が「中部圏低炭素水素認証制度」に基づき認定され、事業計画の認定証が交付されたと発表した。
ジェイテクトグループは「環境チャレンジ2050」を策定し、「All for One Earth」をスローガンに掲げ、かけがえのない地球を次世代につなぐためのチャレンジを続けている。カーボンニュートラル達成のためにScope1、2、3すべてにおいてCO2排出量削減をすすめており、特に自社の生産活動に関連するScope1、2においては2035年にカーボンニュートラル達成を目指している。
花園工場では、生産工程におけるカーボンニュートラル達成に向けたグリーン水素の地産地消を目指している。すでに、太陽光発電と非化石証書付き電力を活用し、水電解によってグリーン水素を生成・供給する設備「CNプラント」が稼働を開始した。
また、工場内に水素供給用の配管設備を整備し、水素を「つくる」「ためる」「はこぶ」「つかう」の一連のプロセスを工場内で完結できる体制を構築した。現在は、CO2排出が伴うアルミダイカスト工程(アルミを高圧で金型成形する鋳造法)のアルミ溶解用の燃料としてグリーン水素を使用する「水素バーナー式アルミ溶解保持炉」の稼働開始に向けて準備を進めている。
本成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発/水素バーナを採用したアルミ溶解炉の開発とオンサイト水素インフラ技術開発」において得られたものだ。
認定内容は、認定年月日が2025年12月5日、計画の名称が「ジェイテクト花園工場グリーン水素地産地消プロジェクト」、場所がジェイテクト花園工場(愛知県岡崎市真福寺町字深沢1番10号)、水素製造施設の種類が水電解、水素製造に充てる再生可能エネルギーの種類が太陽光発電電力及びCO2オフセットした系統電力、低炭素水素製造予定量が11万2000Nm3/年(重量換算約10.07t-H2/年)となっている。
「中部圏低炭素水素認証制度」は、中部圏水素・アンモニア社会実装推進会議が、水素の製造・輸送・利用に伴うCO2排出が少ない水素を「低炭素水素」として認証・情報発信し、地域の低炭素水素サプライチェーン構築に取り組む事業者を支援する制度だ。
今回の認定を契機に、花園工場での工場規模でのグリーン水素地産地消モデルを確立し、今後は他工場のアルミ鋳造工程へ展開することで、Scope1、2におけるCO2排出削減をさらに加速させる。ジェイテクトグループは、2030年環境行動計画に基づき、「カーボンニュートラル」「サーキュラーエコノミー」「ネイチャーポジティブ」の目標達成に向け、一丸となって取り組んでいく。




