782馬力の電動ベントレー、世界最北端サーキットで新記録…氷雪路で冬季ラップレコード樹立

ベントレー『フライングスパー スピード』が、世界最北端のサーキットで新たな冬季ラップレコードを樹立
ベントレー『フライングスパー スピード』が、世界最北端のサーキットで新たな冬季ラップレコードを樹立全 8 枚

ベントレーは、高性能セダン『フライングスパー スピード』が、世界最北端のサーキットで新たな冬季ラップレコードを樹立したと発表した。

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記録が達成されたのは、北極圏から100マイル(約160km)の距離にある、スウェーデン北部フェルフォースのドライブセンター・アリーナサーキット。元軍用飛行場を利用したこの施設で、全長2.05マイル(約3.3km)のコース全体が12インチ(約30cm)の氷雪に覆われる中、フライングスパー スピードは3分を切るラップタイムを記録した。

最速タイムは2分58秒で、冬季条件下でこの施設を走行した車両としては史上最速となった。最長ストレートが450mで氷に覆われていたにもかかわらず、最高速度は120mph(約193km/h)に達した。可変四輪駆動システムと後輪操舵の組み合わせにより、過酷な条件下でも卓越した俊敏性を発揮した。

今回の記録挑戦は、ベントレーの歴史的な挑戦にインスパイアされたもの。2007年と2011年に達成した氷上スピードレコード、そして1986年に英国ミルブルック・プルービンググラウンドで『ターボR』が樹立した1時間耐久記録を組み合わせた企画だ。使用された車両(登録番号Y15 BML)は、ベントレー・ヘリテージコレクションのターボRに仕様を合わせ、ターボRの40周年を記念してブルックランズグリーンの塗装とイエローのファインライン、リネンとカンブリアングリーンのインテリアが施された。

フライングスパー スピードは、ウルトラパフォーマンス・ハイブリッドパワートレインと先進的なシャシーシステムにより、あらゆる条件下で卓越した走行性能を発揮するよう設計されている。600PSの4.0リッター・ツインターボV8エンジンに、8速デュアルクラッチトランスミッションに統合された190PSの電気モーターを組み合わせる。スポーツモードでは合計782PSと1000Nmを発揮し、電気モーターの瞬時のトルクがV8のクロスプレーンビートを補完する。

純粋なEVモードでは、電気モーターが190PSと450Nmのトルクを提供し、25.9kWhのバッテリーは最大47マイル(76km)の電気走行が可能だ。V8と電気モーターを合わせた総航続距離は515マイル(829km)に達する。完全電気モードは最高87mph(140km/h)まで、スロットル開度75%まで使用できる。

ベントレー・パフォーマンス・アクティブ・シャシーが標準装備され、ベントレー・ダイナミック・ライドと全輪操舵、電子制御リミテッドスリップデファレンシャルを備える。新世代のESCソフトウェアは、さまざまな運転スタイルに対応し、あらゆる条件下で信頼性の高いトラクションを提供する。今回の記録挑戦では、システムを完全にオフにした状態で達成された。

新型車の前後重量配分は48.3対51.7とリア寄りで、シャシーシステムとESCが機械的に最適化されたプラットフォーム上で最終的な洗練を提供する。センターデファレンシャルを通じた前後のアクティブトルクベクタリングと、ブレーキを使用した各車軸の精密なベクタリングにより、あらゆる条件下で卓越したトラクションを実現。氷雪に覆われた氷上での高速ラップに不可欠な性能を発揮した。

《森脇稔》

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