JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は、帰省や旅行などでクルマの利用が増える年末年始に向け、トラブル防止のための事前点検と雪道対策の徹底を呼びかけている。年末年始はクルマのトラブルが集中する時期であり、出発前の点検が重要だとしている。
◆出動件数は8万件超、最も多い理由は…?
JAFによると、2024年12月28日から2025年1月6日までの年末年始期間におけるロードサービスの出動件数は8万2747件だった。このうち二輪車は2162件を占めている。
出動理由で最も多かったのは「過放電バッテリー」、いわゆるバッテリー上がりだ。この期間は約10秒に1件の割合で出動しており、年末年始がトラブルの多発時期であることが分かる。
◆トラブル防止の基本は日常点検15項目
JAFは、ユーザー自身で比較的容易に実施できる「日常点検15項目」の確実な実施を呼びかけている。日常点検は走行距離や運転時の状態などを目安に行うもので、1カ月に一度、長距離走行前や洗車時に実施するのが一般的とされる。
日頃からクルマの状態を注意深く観察することで、不具合を早期に発見でき、トラブル防止につながるとしている。日本自動車整備振興会連合会が推奨する日常点検15項目は次の通り。
STEP 1:エンジンルームをのぞいてここを点検
1:ウインド・ウォッシャ液の量
2:ブレーキ液の量
3:バッテリ液の量
4:冷却水の量
5:エンジンオイルの量
STEP 2:クルマのまわりを回ってここを点検
6:タイヤの空気圧
7:タイヤの亀裂、損傷および異状な摩耗
8:タイヤの溝の深さ
9:ランプ類の点灯、点滅およびレンズの汚れ、損傷
STEP 3:運転席に座ってここを点検
10:ブレーキ・ペダルの踏みしろおよびブレーキの効き
11:パーキング・ブレーキ・レバーの引きしろ
12:ウインド・ウォッシャの噴射状態
13:ワイパの拭き取りの状態
14:エンジンのかかり具合および異音
15:エンジンの低速および加速の状態
◆2024年年末年始、JAFの主な出動理由
四輪・二輪合計
1:過放電バッテリー…3万4428件(41.61%)
2:タイヤのパンク、バースト、エア圧不足…1万1423件(13.80%)
3:破損/劣化バッテリー…8682件(10.49%)
合計:82747件(100.00%)
四輪・二輪合計のうち高速道路
1:タイヤのパンク、バースト、エア圧不足…621件(31.90%)
2:事故…204件(10.48%)
3:燃料切れ…186件(9.55%)
合計:1947件(100.00%)
四輪
1:過放電バッテリー…3万3740件(41.87%)
2:タイヤのパンク、バースト、エア圧不足…1万1158件(13.85%)
3:破損/劣化バッテリー…8475件(10.52%)
合計:8万0585件(100.00%)
四輪のうち高速道路
1:タイヤのパンク、バースト、エア圧不足…618件(32.51%)
2:事故…202件(10.63%)
3:燃料切れ…174件(9.15%)
合計:1901件(100.00%)
二輪
1:過放電バッテリー…688件(31.82%)
2:タイヤのパンク、バースト、エア圧不足…265件(12.26%)
3:破損/劣化バッテリー…207件(9.57%)
合計:2162件(100.00%)
二輪のうち高速道路
1:燃料切れ…12件(26.09%)
2:過放電バッテリー…6件(13.04%)
3:破損/劣化バッテリー…4件(8.70%)
合計:46件(100.00%)




