新興ブランド「コスメラ」(Kosmera)は、2026年1月6日から9日まで米国ラスベガスで開催される「CES 2026」において、同社初となる新エネルギーハイパーカーのプロトタイプを世界初公開すると発表した。
プレミアムセグメントに位置づけられるこのプロトタイプは、クラシックなスーパーカーの伝統と次世代テクノロジーを融合させたもので、「見て美しく、運転して刺激的で、楽しむことに興奮する」という哲学に基づいて開発された。コスメラは、パーソナライズされたモビリティをニッチな追求から日常のライフスタイルへと変革することを目指している。
CES 2026では2台の静態展示車両を出展し、工業デザインと内外装のスタイリングを披露する。プロトタイプは「デュアルモードマスタリー」を実現するよう設計されており、日常使用における高い快適性と極限のサーキット性能の両立を目指しているという。
革新的なアクティブリニアモーター式サスペンションシステムの搭載を計画しており、滑らかな「無感覚」の乗り心地とレース対応の硬質なシャシーセットアップをシームレスに切り替えられる。また、デュアルステアリングホイールアンロック機構も搭載予定で、走行特性をさらに強化し、新世代のイノベーションやパフォーマンスファンのニーズに直接応える。
コスメラのプロトタイプは、統合された「ブラックテクノロジー」のショーケースとして機能する。パワートレインは1輪あたり最大350kW(約476ps)、4輪では最大1400kW(約1903ps)を発揮するよう設計されており、爆発的な加速のためにパワーウェイトレシオ1対1に近い数値を目標としている。シャシーには航空宇宙グレードの複合材料と3Dプリント金属の使用を計画しており、卓越したねじり剛性を目指す。
走行体験の中核となるのがAIコーチシステムだ。このシステムはAI、ステアバイワイヤ技術、AR HUDを活用してプロフェッショナルなレーシングラインとテクニックをドライバーに提供し、サーキットでエキスパートレベルのスキルを習得できるよう支援する設計となっている。
コスメラのウィンター・チェンCEOは「CES2026への出展はステートメント。単に車を展示するのではなく、インテリジェントで高性能なモビリティの新しいパラダイムを紹介する。このプロトタイプは、極限の性能が日常の使いやすさやインテリジェントな体験を犠牲にする必要はないという概念に挑戦し、境界を打ち破るという使命を体現している」と述べた。
コスメラの初公開は、人、車両、環境をつなぐシームレスで妥協のないエコシステムを創造するというコスメラの旅路における重要な一歩となる、としている。




