ルネサス エレクトロニクスは、ソフトウェア定義車両(SDV)開発を加速するため、第5世代R-Car SoC向け「R-Car Open Access(RoX)プラットフォーム」を拡充した。「CES 2026」で、「R-Car X5H」によるマルチドメインデモを展示する予定だ。
今回の拡充では、「R-Car X5H」のフル機能を評価できるボードと、R-Car X5H用ソフトウェア群RoX Whiteboxの提供を開始した。これにより、即座に開発を開始できる。R-Car X5Hは、すでに2025年上期から一部のユーザとパートナー企業にサンプル提供を開始しており、今後も顧客やパートナーとの連携をさらに強化する。
RoX Whiteboxは、R-Car X5Hの基本ソフトウェアRoX SDK(Software Development Kit)をベースに、Linux、Android、XENハイパーバイザなどを組み合わせ可能だ。さらに、AUTOSAR、EB corbos Linux、QNX、Red Hat、SafeRTOSなど、パートナーのOSやソフトウェアも利用できる。
ユーザはRoX Whiteboxを活用して、ADAS、レベル3/4自動運転、インテリジェントコックピット、ゲートウェイシステムの開発を即座に開始できる。ADASソフトウェアスタックと組み合わせれば、リアルタイム検知やセンサフュージョンを実現でき、さらに、生成AIと大規模言語モデル(LLM)により、次世代AIコックピットのための高度なヒューマンマシンインタラクションを可能にする。
RoX Whiteboxは、Candera、DSP Concepts、Nullmax、Smart Eye、STRADVISION、ThunderSoftといった主要パートナーの量産グレードのアプリケーションソフトウェアスタックも利用可能なため、最新の車載ソフトウェアアーキテクチャのエンドツーエンド開発と市場投入までの時間短縮を支援する。
ルネサスはCES 2026において、招待顧客に対し、R-Car X5Hのデモンストレーションを初公開する。新たなマルチドメインのデモは、RoXプラットフォーム上でR-Car Gen 4からR-Car X5Hへスケールアップした。
XENハイパーバイザによる仮想化のもとで、RTOSやエッジAI機能、LinuxやAndroid上にADASやIVIスタックを統合している。最大8台の高解像度カメラ入力と、最大8個のディスプレイをサポートしており、8K×2K解像度までのディスプレイ出力に対応する。これにより、次世代のSDVに向けた臨場感あふれるビジュアライゼーションと高度なセンサ統合を実現する。
RoX Whiteboxおよび量産グレードのパートナー製ソフトウェアスタックを組み合わせることで、複数の車載ドメインをカバーする実環境での展開を想定したデモだ。
R-Car X5Hは、業界最先端の3nmプロセス技術を採用したマルチドメイン対応の車載SoCで、ADAS(先進運転支援システム)、IVI(車載インフォテインメント)、ゲートウェイシステムなど複数の機能を同時に実行可能だ。
R-Car X5Hは、最高水準の性能と電力効率を実現するSoCで、5nmプロセスで設計されたデバイスより消費電力を最大35%低減する。32個のArm Cortex-A720AE CPUコアにより、1000k DMIPS以上の演算性能を発揮する。6個のCortex-R52ロックステップコアにより、ASIL Dを実現可能だ。
最大400TOPSのAI演算性能を備え、チップレットの追加でAIアクセラレーションを4倍以上に強化できる。ハイエンドグラフィックス向けに最大4TFLOPS相当のGPUを搭載し、ミックスド・クリティカリティ技術により、安全性を確保しながら複数ドメインにわたる高度な機能を同時に実行できる。




