タクシー・交通業界のDXを推進する電脳交通は、クラウド型点呼システム「電脳点呼」において国土交通省の機器認定を取得し、1月19日より新たに「業務前自動点呼」の機能提供を開始した。
本機能により、これまで対面での対応が必須だった業務前点呼の自動化が可能となり、タクシー事業者の人手不足の緩和および運行管理業務の省人化を支援する。
近年、タクシー業界ではドライバー不足や高齢化に加え、運行管理者の確保が難しくなるなど、人員面での課題が顕在化している。点呼は安全運行の要であり、体調確認だけでなくコミュニケーションの場として大切にしている事業者も少なくない。
そのため求められているのは、点呼を単に「自動化」して置き換えることではなく、深夜・早朝帯の対応や紙による記録・保管など負担が集中する業務を見直し、運行管理者が本来注力すべき確認・判断・声かけに時間を割ける体制へ転換していくこと。事業規模を問わず、対面での点呼業務執行や紙による記録・保管作業のために人員を確保する現状は、経営コストや労務負担を一層大きくしている。
こうした業界の課題を背景に、国土交通省ではICTを活用した運行管理業務の高度化を推進している。2022年4月に遠隔点呼、2022年12月に業務後自動点呼が制度化され、2025年8月には業務前自動点呼や事業者間遠隔点呼が認められるなど、点呼制度は大きな転換期を迎えている。
これらの制度改変により、従来は対面での対応が必須だった点呼業務を見直し、安全性を担保しながら効率的な運行管理体制を構築しやすい環境が整いつつある。
電脳交通では、こうした業界課題と制度改変に対応するため、2025年4月よりクラウド型点呼システム「電脳点呼」の提供を開始し、遠隔点呼・業務後自動点呼の仕組みづくりを支援してきた。さらに今回、顧客の課題解決を一層推進すべく、新たに「業務前自動点呼」への対応も開始し、点呼業務全体の自動化・省力化を後押ししている。
今回機能提供を開始する業務前自動点呼では、ドライバーはタブレットを操作するだけで点呼を完結でき、顔認証・アルコール検査・体温および血圧測定・健康状態の申告・車両点検結果・指示事項確認など、必要な項目を自動で判定・記録する。
特に業務前自動点呼では、業務後自動点呼で必要となった体温測定に加え、血圧測定や健康状態といった確認項目が増え、それぞれの項目で異常値や未実施があった場合には管理者へ自動通知が行われる。これにより、安全性を確保しながら効率的な点呼運用が可能になる。
電脳点呼は、電脳交通が開発したタクシー事業者向けクラウド型点呼システムで、遠隔点呼および自動点呼の双方に対応しており、事業規模や勤務形態に応じた柔軟な点呼運用を実現する。現場のドライバーや運行管理者の使いやすさを第一に、タクシー会社の意見を最優先して実証・改善を重ねてきた。
業務前遠隔点呼・業務後遠隔点呼では、ドライバー側のタブレットと運行管理者側のPCを用いて、業務前・業務後の点呼を遠隔で行う機能を提供。運行管理者は1拠点から複数営業所の点呼をまとめて担当でき、営業所ごとに管理者を常時配置する必要がなくなる。事業者間遠隔点呼にも対応しており、運行管理体制の効率化と省力化を実現する。
業務前自動点呼・業務後自動点呼では、本人確認・アルコール検査・健康状態の申告・車両点検に加え、運行中の状況や異常の有無など、業務前と業務後に必要な点呼項目を自動で記録・確認できる。同社のタクシー配車業務委託サービス「タクシーCC」と組み合わせることで、早朝や夜間など管理者が配車管理を兼務している時間帯でも、最小限の人員で運行管理できる体制を構築し、さらなる省人化につながる。




