【日産 エクストレイル 新型試乗】今や高級SUVと呼んでも差し支えない…中村孝仁

日産 エクストレイル
日産 エクストレイル全 34 枚

3サイズは全長4690×全幅1840×全高1720mm。今の日本では、このあたりのサイズ感が一番使いやすいサイズといえないだろうか。

【画像】日産 エクストレイル

日産『エクストレイル』に試乗したのは、この世代に入って最初のころ。だからもう3年以上がたつ。2025年の夏の終わりにマイナーチェンジされ、若干のコスメチェンジと、インフォテイメント系の進化したものが今回試乗したモデルなのだが、基本メカニズムには手が加えられていないようである。

日産 エクストレイル日産 エクストレイル

それでも、本社のある横浜から借り出して、3年ぶりの走りを味わってみたものの、どうも乗り心地に硬質感を感じたことと、跳ねの具合が以前とは異なる。撮影のためによくよく見て判明したのは、装着タイヤがスタッドレスだったことである。これじゃあ多少の硬質感や跳ねがあっても致し方ないと思った。

ちなみに装着されていたのは、ブリヂストンの「ブリザックVRX3」である。ブリザックは冬の雪面やアイスバーンで試したことがあるが、そのグリップ力の高さ、表現を変えれば食い付き感の高さには感銘を受けたが、やはりドライ路面では、ちゃんとドライタイヤで走った方が、乗り心地は良いということである。

◆上には上がいるものの

日産 エクストレイル日産 エクストレイル

今更ではあるが、エクストレイルのパワーユニットは「e-POWER」一択だ。可変圧縮比のVCターボ、1.5リットル3気筒を発電装置として持つ、シリーズハイブリッドである。だから、時々エンジンがかかって発電をする。

3年前に乗ったときは、その静粛性に驚かされ、とても静かだと書いたのだが、3年も経つとさすがにライバルには、もっと静粛性の高いものが姿を現すもので、それは街中だとシリーズハイブリッドが主役となるPHEVの、BYD『シーライオン6』だ。

あちらは4気筒であるということも静粛性が高い一つの要素かもしれないが、エクストレイルと同じように時々エンジンがかかるのだが、その静かさは確実にエクストレイルより上だった。エクストレイルにしても今でも十分に静かで、それを批判するほどの煩さはないのだが、まあ、上には上がいるということである。

◆エンジンがかかる頻度が高くなった?

日産 エクストレイル日産 エクストレイル

それと今回特に感じたのは、以前よりもエンジンがかかる頻度が高くなったのではないか? ということだった。冬場であることなどが理由の一端なのか不明であるが、一般道を他車の流れに乗って走っているような速度域でも、エンジンが定常回転で回り続ける頻度はかなりのものであった。

パフォーマンス的には過不足ないし、アクセルに力を籠めるとエンジン回転数もそれなりに上昇はするが、基本的にはスピード如何にかかわらず、定常で回転するケースの方が多かった。

今回お借りしたモデルは3年前と同じ、電動四駆の「e-4ORCE」と呼ばれるモデルで、グレードは最上級のGである。せっかくスタッドレスを履いていたのだから、雪道を探して試すべきであったのだが、残念ながらそれはかなわず、試乗している間中、冬の関東地方そのもののドピーカンの日々であったため、e-4ORCEの実力は試せていない。

◆エクストレイルはますます上質化した

日産 エクストレイル日産 エクストレイル

グレードは今回試乗したGを頂点に、XとSが用意される。それに電動四駆以外にも2WDも選べるし、3列シート仕様も用意されているから、バリエーションは豊富ではあるが、パフォーマンス的には前述した一択で、それ以外を求めたい場合はニスモ仕様をどうぞ…(といっても動力源のスペックは同じ)ということらしい。また大人の感性をということなら、オーテックが用意される。

それにしても今やエクストレイルは、高級SUVと呼んでも差し支えない上質感みなぎるインテリアの作りである。今回の試乗車は、ナッパレザーのシートこそついていなかったが、室内は上質そのもので、新たにグーグルが使えるようになったインフォテイメントなども含め、益々新世代の人々が使いやすいように変容している。

もちろん、初代から伝統となったタフギアとしての使命は、新グレードとして登場した「ロッククリーク」がその役を担う。そんなわけだから、ノーマルのエクストレイルはますます上質化したというわけである。

日産 エクストレイル日産 エクストレイル

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度:★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)
AJAJ会員・自動車技術会会員・東京都医師会「高齢社会における運転技能および運転環境検討委員会」委員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来48年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。最近はテレビ東京の「開運なんでも鑑定団」という番組で自動車関係出品の鑑定士としても活躍中。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

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