三井不動産が埼玉県入間市に大型物流施設、アウトレットと連携した防災拠点に…狭山茶×左官アートも導入

「MFLP入間I」外観
「MFLP入間I」外観全 5 枚

三井不動産は、埼玉県入間市で開発を進めていた「三井不動産ロジスティクスパーク入間I(MFLP入間I)」が竣工し、竣工式を執り行ったと発表した。

【画像全5枚】

MFLP入間Iは、中央自動車道と関越自動車道を結ぶ圏央道「入間IC」に隣接する好立地に位置する。全国への配送拠点として利用できることに加え、国道16号線を利用した市内配送にも優れた立地だ。周辺には三井アウトレットパーク入間をはじめ多くの生活利便施設があり、入居企業の人材確保においても優位性がある。

本施設は、入間周辺では数少ないランプウェイ型の地上4階建て、延床面積約8.7万平米のマルチテナント型物流施設。各階へ直接45ftのセミトレーラーが接車可能な片面バースを採用し、最大10テナント分割に対応できるため、様々なニーズに柔軟に対応可能だ。防災面では、72時間対応の非常用発電を備え、災害時にも入居企業のBCP対応に寄与する。

入間市とは「災害時における地域防災力向上のための協定」を締結し、三井不動産として初の物流施設とアウトレットが連携した防災拠点を構築した。ランプウェイ下に防災備蓄倉庫を設置し、入間市に提供する。また、三井アウトレットパーク入間の従業員駐車場約7000平米を災害時の臨時の避難所・物資受け入れスペースとして活用する。

敷地内に設置した「防災パーク」には、非常時対応型自販機やかまどベンチ、停電時に各種デバイス等の充電に対応可能なソーラーライト・蓄電池を配置し、地域防災機能の強化に貢献する。

環境面では、約1.7MWの太陽光パネルを屋上に全面設置し、余剰電力は三井アウトレットパーク入間で活用する。LED照明やLow-Eガラス等の採用による省エネを図ると共に、敷地内にEV充電器を設置するなどの環境に配慮した取り組みを行っており、CASBEE Aランク、ZEB、DBJ Green Building認証等も取得予定だ。

この場所はもともと森林であった特徴を活かしつつ、生態系を保護し、周辺環境への影響を最小化するため、敷地の約2割を森林として保全した。シンボルツリーであるヤマザクラ(山桜)など、既存樹木の一部を保全して敷地外構部に移植すると共に、地元の植生を考慮した3m以上になる高木性の樹木なども植栽。総数約1700本(高木のみで約400本)の樹木により、自然とのつながりを感じられる「BIOPHILIC LOGISTICS CENTER」にふさわしい景観を形成する。

BIOPHILIC LOGISTICS CENTERは、外構部の緑地と施設内の共用部を一体化させる設計により、施設内で働くワーカーが自然を感じられることで疲労感やストレスが低減され、創造性や生産性、幸福度の向上などを目指した物流施設だ。

建物全体では、1階を茶系として、エントランスの壁面のデザインから「萌芽の地表面」を、施設内のルーバーや壁面の色合いから「森の小道」を表現し、上層階の緑系へとアイキャッチの色彩をグラデーションさせ、4階を「山頂」をモチーフとすることによって、登山をするかのような高揚感を演出している。また、4階のラウンジでは、室内や付属するバルコニー・テラスから富士山の眺望を楽しむことができる。

本施設では、埼玉県最大の主産地である入間市で収穫された狭山茶と、日本の伝統技術である左官を融合させたアートを導入している。狭山茶の魅力を多くの人に知っていただくため、「狭山茶を用いたここでしかできない表現」と「自然と人との調和」をコンセプトとして、左官職人と共に1年半以上の制作期間をかけた。

狭山茶の収穫過程で発生する茶葉の端材や枝などの未利用部分を左官材として活用し、自然資源を未来へ循環させるサステナビリティの視点も込めた新たな試みで、細かく砕かれた茶葉の風合いや質感、やさしい土の温もりを空間に活かしている。

エントランスの入居企業名が掲示される館銘板は、茶葉を練り込んだ左官材を「磨き」の技術で仕上げ、土と金属を組み合わせたシャープでモダンな印象だ。4階ラウンジでは、茶畑の緑のうねりや季節の移ろいを抽象的に描いた「風土の詩」を空間に刻むことで、訪れる人に土地の記憶と地域の誇りを伝えている。

これらのアートワークを通じて、入間市や狭山茶の魅力発信と未来への継承を象徴する存在として息づき、ワーカーにとっても地元への愛着を感じられる癒しの空間となることを目指した。

入間市のPRサインを2か所に掲示し、国道16号線側の建物南側の壁面には、入間市のマスコットキャラクターである「いるティー」のPRサインを、圏央道側の視認性の良い建物北側ランプウェイには、「ようこそ入間市へ」のPRサインを掲示し、入間市を訪れる方を歓迎すると共に、地域への愛着を深めることに貢献する。

西側の道路を9mに拡幅整備し、歩道においても一定の明るさを確保できるように敷地内の照明の配置や照度等を配慮した。これにより、夜間も地域の人々が安心して通ることができる道路として生まれ変わった。

《森脇稔》

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