BYD『ATTO 3』に改良新型「EVO」、後輪駆動に変更・航続510kmに拡大…欧州発表

BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)
BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)全 9 枚

BYDは、小型電動SUV『ATTO 3』の大幅改良モデル『ATTO 3 EVO』を欧州で発表した。より大容量のバッテリーと高出力モーター、長い航続距離、急速充電機能を備え、シンプルなグレード構成と充実した装備内容でライバルを上回る性能を追求している。

【画像】BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)

ATTO 3は2023年に欧州市場に投入されて以来、快適性と高品質、先進技術を備えた実用的なSUVとして人気を集めてきた。ATTO 3 EVOはその基盤をさらに発展させ、実用性を高めるとともに、より多くの先進技術と機能、航続距離の延長、クラストップの性能を追加している。

BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)

ATTO 3 EVOは、BYDが自社開発した最新版eプラットフォーム3.0の可能性を活用し、現行ATTO 3だけでなく、ファミリーEV市場全体と比較しても大幅な技術的進歩を実現している。駆動方式は従来の前輪駆動から後輪駆動または四輪駆動の選択式に変更され、リアサスペンションは4リンク式からさらに洗練された5リンク式に進化し、走行性能が向上している。

ATTO 3 EVOには2つのバージョンが用意され、シンプルで分かりやすいグレード構成となっている。バッテリー容量は74.8kWhに統一され、最先端の800V電気アーキテクチャにより220kWの急速DC充電に対応。10%から80%までの充電時間はわずか25分だ。

後輪駆動の「デザイン」グレードは、リアに搭載された単一モーターが313馬力(230kW)と380Nmのトルクを発生し、0-100km/h加速は5.5秒と主要ライバルを凌駕する性能を実現。WLTP複合モードでの航続距離は317マイル(約510km)となっている。

四輪駆動の「エクセレンス」グレードは、フロントモーターを追加することで合計449馬力(330kW)と560Nmのトルクを発揮し、0-100km/h加速時間は3.9秒に短縮。これは電動ファミリーSUVクラスでは唯一の性能だ。それでいてWLTP複合モードでの航続距離は292マイル(約470km)と優れた数値を維持している。

ATTO 3 EVOの両バージョンは、より高い牽引能力(ブレーキ付き1500kg)とBYDのV2L(Vehicle-to-Load)技術により、ライバルを上回る性能を発揮する。V2L技術は最大3kWで外部機器に電力を供給できる。

BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)

eプラットフォーム3.0は、BYD独自のブレードバッテリーを採用している。このバッテリーはリン酸鉄リチウム(LFP)化学を使用し、高い耐久性と安全性をもたらす。ATTO 3 EVOでは、『シーライオン7』や『シール』と同様に、このブレードバッテリーをセル・トゥ・ボディ技術で搭載している。これはセルを直接シャシーに統合する方式で、強度とねじり剛性の向上、そしてパッケージングの利点をもたらす。客室の床面がバッテリーの上面となるためだ。

ATTO 3 EVOのボディサイズは現行ATTO 3と同じ(全長4455mm、全幅1875mm、全高1615mm)だが、eプラットフォーム3.0アーキテクチャによるさらに効率的なパッケージングにより、日常使用における柔軟性が向上している。実証済みのSUVデザインへの微妙な変更には、改良されたフロントとリアバンパー、新しい18インチアルミホイール、スリムなサイドスカートによるクリーンなサイドプロファイル、ルーフ後端のよりスポーティなスポイラーなどが含まれる。

ホイールベースは2720mmで維持されているが、新プラットフォームのパッケージング効果を最大限に活用し、荷室容量は従来より50リットル大きい490リットルを実現。分割式リアシートを倒せば1360リットルに拡大する。ATTO 3 EVOはまた、ボンネット下に新たな「フランク」を備え、101リットルの追加スペースを提供。買い物や充電ケーブルが収納できる。

BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)

室内では、ギアセレクターが中央位置からステアリングコラムマウント式シフターに移動したことで、フロントキャビンがより開放的な雰囲気になった。8.8インチデジタルインストルメントパネルの新デザイン、全体に高品質な素材を採用し、装備リストにはヘッドアップディスプレイやリアシートヒーターなど、通常は上位クラスで見られる技術が追加されている。

ATTO 3は導入以来、先進技術で知られてきたが、ATTO 3 EVOはその評判をさらに高め、電動ファミリーSUVクラスで比類のない装備内容を実現している。

BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)BYD『ATTO 3 EVO』(欧州仕様)

特に注目すべきは、セグメント最大の15.6インチ中央タッチスクリーンに搭載された最新のBYDインフォテインメントシステムだ。このシステムには、グーグルマップ、グーグルプレイストア、グーグルアシスタントなどの統合グーグル機能が含まれる。AI強化音声アシスタントは、クラウドベースの大規模言語モデル(LLM)を採用し、自然な話し言葉での複雑なコマンドを可能にしている。

BYDの顧客重視の技術は、あらゆる移動で活用できる。NFCアクセス(スマートフォンまたはウェアラブル経由)、強力なワイヤレススマートフォン充電、控えめなアンビエント照明、V2L(Vehicle-to-Load)などだ。V2L機能により、イルミネーションライトやコーヒーメーカーからエアコンプレッサーやポータブルグリルまで、さまざまな外部機器に電力を供給したり充電したりできる。アクティブなライフスタイルに最適な機能だが、多くの顧客は自宅のすぐ外での活動の電源としてもV2Lを使用している。

セル・トゥ・ボディ構造による衝突性能の向上に加え、ATTO 3 EVOは安全およびドライバー支援システムのフルラインアップを備えている。これには7つのエアバッグ(運転席と助手席、フロントセンター、フロントサイド、サイドカーテン)、アダプティブクルーズコントロール(ACC)とインテリジェントクルーズコントロール(ICC)、前後クロストラフィックアラート、ブラインドスポット検知、車線逸脱警報、前後衝突警告、交通標識認識、インテリジェント速度制限制御が含まれる。

ATTO 3 EVOは、シンプルで分かりやすいグレード構成を採用しており、2つのモデル間の主な違いは出力、性能、四輪駆動の有無だ。デザインとエクセレンスの両バージョンとも、クラス標準を上回る充実した標準装備を備えている。

後輪駆動のデザインには、8.8インチデジタルインストルメントパネル、15.6インチタッチスクリーンインフォテインメントシステム、4つのUSB-Cポート(60W×2、18W×2)、冷却機能付きワイヤレススマートフォン充電、360度サラウンドビューカメラ付き前後パーキングセンサー、V2L、効率的なヒートポンプ、18インチアロイホイール、電動調整式ヒーター付きフロントシート、アンビエント照明が装備される。

エクセレンスは、四輪駆動と高性能に加えて、ヘッドアップディスプレイ、リアシートヒーター、電動サンシェード付きパノラマサンルーフを追加し、クラスで比類のない包括的な装備セットを実現している。

ATTO 3 EVOの両バージョンは、6色のボディカラーと2色のインテリアカラーから選択できる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ボルボ『XC70』新型、最新「トールハンマー」ヘッドランプ搭載…FORVIA HELLAと共同開発
  2. トヨタRAV4 PHEV新型向け、「GR PARTS」発売…空力性能と走行性能を両立
  3. 折れた樹脂ツメは直せる! DIYで効く補修剤と復活のコツ~Weeklyメンテナンス~
  4. ダッジ『チャージャー』、新カスタムオプション発表…マッスルデザイン際立つ
  5. スバル『フォレスター』新型、最高評価のファイブスター賞…JNCAP 2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る