ローム、GaNパワーデバイスの供給能力を強化…TSMCの技術をライセンス導入し自社生産へ

EcoGaN
EcoGaN全 1 枚

ロームは、自社で持つGaNパワーデバイスの開発・製造技術と、パートナーシップを結ぶTSMCのプロセス技術を融合して、グループ内での一貫生産体制を構築することを決定した。

TSMCのGaN技術のライセンス供与により、AIサーバーや電気自動車等の分野で高まるGaNの需要に対して、自社での供給力を強化する。

GaNパワーデバイスは、高電圧・高周波特性に優れ、アプリケーションの高効率化・小型化に寄与することから、ACアダプターなどの民生品で使用されている。さらに、AIサーバー向けの電源ユニットや電気自動車(EV)のオンボードチャージャーなど高電圧の分野においても採用が進み、需要拡大が見込まれている。

ロームは、早くからGaNパワーデバイスの開発に着手しており、2022年3月にはローム浜松において150V GaNの量産体制を確立。ミドルパワー領域においては、外部連携を進めながら供給体制を構築してきた。その重要な1社がTSMCであり、2023年から650V GaN プロセスを採用しているほか、2024年12月には、車載GaNに関するパートナーシップを締結し、連携を深めてきた。

今回の技術融合は、同パートナーシップを進化させたもので、ライセンス契約を締結のうえTSMCのプロセス技術をローム浜松に移管する。2027年中の生産体制構築を目指し、AIサーバー等で拡大する需要に対応する予定だ。

技術移管の完了をもって、車載GaNに関するパートナーシップは発展的に解消するが、両社は引き続き、電源システムの高効率・小型化に向けた連携を強化していく。

EcoGaNは、GaNの性能を最大限活かすことで、アプリケーションの低消費電力化と周辺部品の小型化、設計工数と部品点数の削減を同時に目指した省エネ・小型化に貢献するロームのGaNデバイスである。

EcoGaNシリーズは2023年にDelta Electronics, Inc.のブランドであるInnergieの45W ACアダプター「C4 Duo」に採用され、2024年にはMurata Power SolutionsのAIサーバー向け電源に採用されるなど、民生品及び産業機器において実装が進んでいる。

《森脇稔》

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