音響のプロは“車内静音化のプロ”でもある!?[イン・カー・リスニング学…プロショップ編]

「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:ピットハウスコスギ<香川県>)。
「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:ピットハウスコスギ<香川県>)。全 4 枚

クルマの音響システムの性能を上げていくことを趣味として楽しんでいるドライバーが多くいる。当連載では、その奥深さや面白さを明らかにしようと試みている。現在は、愛好家の趣味生活をサポートする「音の専門店」が持つ、技術やバリューの中身を説明している。

【画像全4枚】

◆車内を“うるさい”と感じるドライバーが増えているのは、なぜ?

今回は、「カーオーディオ・プロショップ」が「車内静音化」のプロでもあることを説明していく。

車内を静かにしたいというニーズが年々高まっているわけなのだが、まずはその理由から説明しておきたい。答はズバリ、「クルマが静かになったから」だ。

というのも、かつてはクルマはうるさいものだった。エンジンやマフラーが大きな音を立てていた。しかし最近のクルマはそれらが静かだ。さらにハイブリッド車ならそれらがしない時間帯があり、EVに至っては常にそれらの音は発せられない。

結果、タイヤパターンが路面を叩く音(ロードノイズ)や雨音や風切り音が、耳に付くようになってきた。

なお、エンジン音やマフラー音を心地良いと思うドライバーは一定数いるが、先述したようなノイズを心地良いと感じるドライバーはまずいない。これらはただただ不快なだけだ。

「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:ピットハウスコスギ<香川県>)。「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:ピットハウスコスギ<香川県>)。

◆燃費性能の追求も、車内で“うるさい”と感じる要因に!

また、クルマの燃費性能が高められていることも影響している。そのためにはクルマは軽い方が良く、ゆえに鉄板が強度は保たれながらも薄くなっていて、音が響きやすくなっている。そしてさらには、車外のノイズが車内に入りやすくもなっている。

で、それらノイズを抑えるためには、ボディの鉄板を「響きにくくする作業」や「音を遮る効果を上げる作業」を実行する必要がある。

で、実をいうとカーオーディオ・プロショップは、それらの作業を行う上でのノウハウも豊富に持っている。なぜなら、クルマの中で良い音を楽しもうとするときにも、それらの作業の実行が必須だからだ。

例えばクルマのドアはスピーカーボックスの役割も果たすが、ドアはスピーカーボックスとしては設計されていないので、音響的なコンディションが良くない。鉄板はいとも簡単に共振してビビリ音を発し、密閉性も高くないので、スピーカーの裏側から放たれる音が車室内へともれがちだ。

「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:ピットハウスコスギ<香川県>)。「カーオーディオ・プロショップ」にて製作されたオーディオカーの一例(製作ショップ:ピットハウスコスギ<香川県>)。

◆ドア内部の共振を止めるためのノウハウ等は、「車内静音」にも活用可能!

でもカーオーディオ・プロショップは、ドア内部の鉄板を響きにくくするための、そしてドアの気密性を高めるための技術を持っている。そういった技術がそのまま、車内静音化に活用できるのだ。

また、ドア内部の音響コンディションを上げるための部材は、車内静音化にも流用できる。カーオーディオ・プロショップは、それら多種多様な部材を仕入れるルートもさまざま有する。

さらには、カーオーディオ・プロショップは内装パネルの「バラシ」も得意だ。カーオーディオ機材の取り付けにはその作業は大なり小なり必須となる。

そして車内静音化においてもそれはマストだ。ボディの鉄板にアクセスする必要があるからだ。例えば天井の静音化を図るときには天井の内装パネルはもとよりピラーのパネルも外す必要がある。カーオーディオ・プロショップにとっては、そういった作業も朝飯前だ。

今回は以上だ。次回も「音の専門店」のバリュー解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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