ヒョンデ、消防士の安全を守る無人消防ロボット開発…6輪インホイールモーター装備

ヒョンデグループの無人消防ロボット
ヒョンデグループの無人消防ロボット全 6 枚

ヒョンデグループは、無人消防ロボットを韓国の消防庁へ寄贈した。ヒョンデ、キア、消防庁が共同開発した次世代災害対応プラットフォームである。

【画像全6枚】

無人消防ロボットは、倒壊、爆発、高温、有毒ガス、濃煙などのリスクにより消防士が進入困難な火災現場に先行配備される。遠隔操作で状況を確認・評価し、火元に接近して直接消火活動を行うことで、消防士と市民の生命と安全を守る。

ヒョンデグループの無人消防ロボットヒョンデグループの無人消防ロボット

無人消防ロボットは、軍事用に開発された多目的無人車両「HR-SHERPA」をベースに、遠隔操作、視界強化、熱管理パッケージを統合した「無人電動化技術」を搭載している。高温環境での運用のため、車体には自己散水冷却システムと断熱構造を備え、最大800度までの耐熱性能を持つ。これによりバッテリーと電気制御システムの安全な動作を支援する。

主要技術としては、周囲の地形や障害物を認識して衝突リスクを最小化する先進自動運転支援システムを搭載。最高速度は時速50kmで、縦方向60%、横方向40%までの傾斜に対応でき、地下駐車場や倉庫のスロープなど傾斜地域へのアクセスが可能だ。また、最大300mmの垂直障害物も乗り越えられる。

AI視界強化カメラは、短波長および長波長赤外線熱画像センサーを活用し、濃煙や高熱で視界が悪い状況でも正確なリアルタイム映像を送信して重要な状況認識を提供する。

高圧自己発光ホースリールは、暗闇でも自ら光を発する蓄光特性を持つ次世代消防ホースだ。視界が著しく制限される現場では、消防士は通常ホースを頼りに進入方向を判断し、脱出経路を確保する。地下エリアなど視界が悪い環境でも、ホースが光を発したり反射したりすることで、脱出経路を示し、進入チームの安全な移動を支援する。

ヒョンデグループの無人消防ロボットヒョンデグループの無人消防ロボット

6輪インホイールモーターシステムは、ヒョンデモービスの電動パワートレインで、6つの車輪それぞれにモーターを配置している。これにより360度のその場回転が可能で、狭い空間でも優れた機動性を発揮する。また、防水・防塵の電気モジュールにより高い耐久性を備える。別途のドライブシャフトが不要なため、駆動効率と制御性が向上し、ラストマイル物流ロボットや自律走行シャトルなど、低速精密操縦が必要な他のモビリティ用途にも大きな可能性を示している。

無人消防ロボットは単なる消火ツールではなく、災害現場をデジタル化する「データ取得プラットフォーム」としての機能に核心的価値がある。将来的には、煙の量、火災規模、温度などの現場データを機械学習で継続的に分析し、より高度な「火災対応プラットフォーム」へと進化することが期待されている。

《森脇稔》

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