二輪車シミュレーター開発のPROTOTYPE(プロトタイプ)が、3月27日から29日に開催される「東京モーターサイクルショー2026」での出展内容を発表した。カスタムバイクパーツ製造販売のドレミコレクションとの共同出展となる。
同社は10年以上にわたり、XR技術と実機制御、データ解析を統合したモーターサイクルシミュレーションの開発に取り組んできた。二輪で最も再現が難しいとされる正操舵と逆操舵、操舵トルク、荷重移動といった領域に注力し、体験を「楽しい」で終わらせず理解と改善につなげる仕組みを構築している。今回の出展では、2Xシリーズ(PRO / ORIGIN_ZERO / FREEDOM)、共同開発の「MOTOLATOR_U」のほかデータ解析プロジェクトまで、B2B/BSC向けに実装可能な形での紹介となる。
2X PRO
「2X PRO」は、XRと実機制御を統合し、ライディングの本質である身体の使い方を安全に体験できる二輪リアルシミュレーターだ。二輪の操作は単にハンドルを切ることではなく、状況によって変わる操舵トルクの軽重、荷重移動、逆操舵の入り方など複雑な要因の積み重ねだ。2X PROはこの「情報としての手応え」を体感として提示し、短時間でも違いが分かる体験を実現した。体験コンテンツとして、初心者向けのチュートリアルとオーバルコース、中級者向けの羽田空港コースを用意している。
「2X ORIGIN_ZERO」は、2Xの原型機として「二輪で本当に必要な再現は何か」という問いから生まれたモデルだ。筐体がまったくリーンしない構造で、あえてリーン機構を持たず「リーンしないのに、どこまでリーンした感覚を作れるか」を徹底検証した。リーンの角度そのものではなく、リーンした時に身体が受け取る情報、つまり操舵トルクの変化、荷重移動、映像との同期を再現することに集中し、2Xの基礎を築いた。このモデルは筑波サーキットとの共同出展ブースでも展示される。
2X FREEDOMまた、初公開となる「2X FREEDOM」は、実車を使った体験をより手軽にするアプローチを採用した。リーン機構を使わず、ハンドル周辺に取り付けたカメラでスロットルやブレーキ操作をセンシングし、実車の存在感を活かした体験の入口を素早く構築する。メーカー施策や体験施設、イベント導入など、入口づくりに最適なシミュレーターとして提案する。
ヤマハ発動機と共同開発した「MOTOLATOR_U」も展示する。オートバイの魅力を安全に短時間で体感できるシミュレーターで、「興味はあるけれどいきなり乗るのは不安」という最初の一歩に寄り添う体験として設計された。速さではなく、乗った瞬間に伝わる気持ちよさ、世界観、身体感覚を誰でも直感的に理解できることを重視している。ブースではTOKYO OVERRIDEと組み合わせ、都市の世界観とライディング体験を一体化した「ストーリー×体感」を提示する。
ヤマハ発動機と共同開発したMOTOLATOR_Uさらに静岡大学とKUSHITANIとの共同研究による超小型モーションセンシングスーツプロジェクトも紹介する。Apple AirTag級のサイズでライディングの動きを可視化する取り組みで、IMUの無線化によりモーターサイクル特有の高ノイズ環境でも安定動作することを目指している。将来的にはこの小型センサーをレザースーツ内にパーツとして組み込み、誰もが走行中の状態を可視化できる仕組みへと発展させる計画だ。




