オートバイ用のインカムで代表的なブランドとなっているサイン・ハウスのB+COM(ビーコム)シリーズ。フラッグシップの8年ぶりとなるフルモデルチェンジを受け「B+COM 7X EVO」がデビュー。機能性や高音質など次世代インカムを体現するモデルが完成した。
◆人気のB+COMシリーズ、最新モデルは8年の開発期間を経て登場
サイン・ハウス『B+COM 7X EVO』
2008年に初代モデルが登場して以来、サイン・ハウスのオートバイ用インカムであるB+COM(ビーコム)シリーズは数々の進化を遂げてきた。そのテーマの代表例がグループ通話、さらには高音質化だった。2017年に登場したフラッグシップモデルである「B+COM SB6X」ではグループ通話の実現などで人気を博し、一躍オートバイ用インカムの中心的な存在になった。それから8年の開発期間を経て登場したのが「B+COM 7X EVO(ビーコム セブンエックス エボ)」だ。
サイン・ハウス 代表取締役社長 新井敬史さん発表会にはサイン・ハウス代表の新井敬史さんが登壇し、B+COMの歴史や進化、新フラッグシップの注目ポイントについて語られた。そんな説明のバトンを受けたのが企画部の柴原浩志さん。「B-COM 7X EVO」の特徴について詳しい紹介がはじまる。B+COM 7X EVOの新しいポイントは大きく分けて3つ。ひとつは新世代通信方式「B+FLEX(ビーフレックス)」の採用、2つ目は音質アップのための「ライドオーディオ」、そして3つ目はデザインの刷新となった。
◆新世代通信方式「B+FLEX」の採用、パイオニアが加わったこだわりの“音”
サイン・ハウス『B+COM 7X EVO』最大の注目点となったのは新世代通信方式「B+FLEX(ビーフレックス)」だ。従来はブルートゥースを使った接続だったのに対して、「B+COM 7X EVO」ではメッシュ通信方式を採用したのが特徴。そのため、ペアリングの作業が不要になり、起動すればすぐさま通話が可能になるため使いやすさが大幅アップした。この機能は「B+FLEX オープンチャンネル」と呼ばれ、合計8つのチャンネルを備え、そのいずれかに設定しておくことで人数制限なしに瞬時に通話に参加できるのが魅力。仲間とのツーリングで集合場所に集まって「B+COM 7X EVO」の電源をオンにするだけで、同じチャンネルに設定している全員と瞬時に通話が開始できる仕組みだ。
サイン・ハウス『B+COM 7X EVO』一方「B+FLEX」のもうひとつのモードとして「B+FLEX プライベートチャンネル」が用意されている。こちらはグループに設定した「B+COM 7X EVO」だけが通話に参加できるプライベートモードだ。利用には専用スマホアプリであるB+FLEX APPを用いてメンバーのいずれかがグループを作り、二次元コードを使って各メンバーをプライベートチャンネルに招待するスタイル。こうしておけばメンバー(最大20名)だけの通話が可能になる。
さらにプライベートモードでは、メッシュ通信とスマホを介したオンラインでの通信を自動的に切り替える「B+FLEX ACTIVE-SWITCH」と呼ばれる機能も搭載。こちらはライダー同士の距離が離れるなどしてメッシュ通信が切れてしまった場合、瞬時にスマホ経由のインターネット接続に切り替えて通話を継続できる機能。両方の通信は操作無しに自動的に接続されるので走行中でも意識することなくシームレスに利用可能のも使い勝手が良い。
パイオニア 担当スタッフ 小川和也さん「B+COM 7X EVO」の2つ目の注目点は音の良さだ。オートバイ用のインカムはヘルメットの中にスピーカーを装着することから、サウンド性能はこれまでかなり限定的なものだった。しかし「B+COM 7X EVO」ではオーディオメーカーのパイオニアとのコラボで、音の良さを大きく高めたのにも注目。搭載されるのはわずか4cmのスピーカーであり、風切り音、ロードノイズなどの影響を受けるかなりの悪条件。特に低音はマスキングされて聞こえなくなるのがこれまでのインカムだった。当日はパイオニアの担当スタッフである小川和也さんが登壇し、音響的な工夫について細かく説明が加えられた。
サイン・ハウス『B+COM 7X EVO』音の良さを引き出すために「B-COM 7X EVO」ではソフトウェアの技術を駆使した点が特徴。まずはデジタルフィルターを介することによって、低音から高音までをフラットな特性にする音響デバイス特性補正技術を投入。またサウンド明瞭度向上技術では風切り音などのモヤっとするサウンドを補正してクリアな音を再生、さらに低音補強技術では倍音成分を利用して“低音を感じる”サウンドを作ったのも大きなポイント、さらに低音のアタック感をアップさせることで切れのある低音としたのも特徴。これまでは走行中はチャカチャカと高域のみが鳴っている印象だったインカムだが、新技術によって中低域の音の厚みも再現してバランスの良い上質サウンドが味わえるようになっている。
サイン・ハウス プロダクトデザイン課 田村晴己さんさらにデザイン面での進化についての説明ではプロダクトデザイン課の田村晴己さんが登壇。スポーティでメカニカルなイメージを持ったデザインである点や、2灯のLEDを使った外観デザインの新しさを強調。さらにヘルメットに取り付けるクレードルと本体を分割できる構造とし、駐車場などでの盗難対策にも万全である点を強調した。また本体上部のフェイスプレートにはさまざまなデザインのオプションが用意され、好みのカラーリングを選んでドレスアップできるのもこのモデルならではの魅力となった。
◆スクールからツーリングまで、様々な場面で活用されるB+COMシリーズ
サイン・ハウス『B+COM 7X EVO』製品の説明が一通り終わるとゲストが登場、B+COMを使ったバイクライフについてリアルな感想が語られた。最初に登場したのは元ロードレース世界選手権125ccチャンピオンの青木治親さん、現在は障がいを抱えた人がバイクに乗ることをサポートするSSP(サイドスタンドプロジェクト)を主宰、その活動現場でのB+COMの有用性を話した。
サイン・ハウス『B+COM 7X EVO』「障がいを持った方に補助輪付きのバイクで練習してもらうのですが、その際に大声でアドバイスを送るのには限界があります。その点、B+COMを使うことで的確にスピーディにアドバイスが送れるため、安全性も大きくアップしています。毎年、実施している箱根ターンパイクで走行で、新しいB+COM 7X EVOを使って遠距離からの会話ができることも楽しみにしています」
サイン・ハウス『B+COM 7X EVO』その後、ダカールラリーを走った風間晋之輔さんとお笑い芸人のチュートリアル徳井義実さんのトークショーが開催され、ツーリングやバイクライフでのリアルなB+COM経験が語られた。徳井さんはお笑い芸人仲間とのツーリングでのエピソードを紹介。
チュートリアル 徳井 義実さん「お笑い芸人仲間とツーリング行くんですが、B+COMを使ってると誰かがずっとボケてるんです、普段なら面白くないと思うようなボケも、バイクで走っているとどんどん出てきます。それを話せるのもB+COMの良いところですね」
一方の風間さんはオフロードの競技の場での利用を紹介した。
風間 晋之輔さん「インストラクターとしてライディングを教える場合、B+COMを使ってアドバイスを送ることでダイレクトに伝わるんです」
オートバイ用のインカムの可能性を広げることになるサイン・ハウスの新しいフラッグシップモデル「B+COM 7X EVO」、ツーリングでの利便性を考えた機能・性能を備えて大きな進化を遂げた。発売予定日は3月27日で、SINGLE UNITは5万9400円、PAIR UNITは11万4400円。3月27日より開催される、東京モーターサイクルショー2026では西ホール 3-15にサイン・ハウスがブースを出展。実機に触れるチャンスとなる。




