WHILL(ウィル)は2026年4月10日、フランスのパリ・オルリー空港において「WHILL自動運転サービス」の運用が開始されたと発表した。
世界的な高齢化を背景に、歩行に困難や不安を抱える旅客への移動支援ニーズは高まっており、2050年には世界の60歳以上の人口が21億人に達すると予測されている。また、コロナ禍を経て旅行需要が回復・拡大する中、移動支援の世界需要は年10%ずつ上昇すると試算されている。
こうした状況を受け、介助サービスの需要増や待ち時間の延長、スタッフの身体的負担増、運営コストの上昇、人的リソース不足といった課題が浮き彫りになっており、解決策の模索が急務となっている。
近距離モビリティ(電動カート、電動車いす)のWHILLを使った自動運転サービスは日・米・欧の主要ハブ空港などで採用が進んでおり、現在の提供拠点は世界25空港、累計利用件数は約70万件を突破したという。
パリ・オルリー空港でのサービス開始は、フランスの空港運営会社ADPグループと、空港での移動支援サービスを手掛ける「GSF Smile and Fly」との提携により実現した。搭乗ゲートまでの長距離移動のサポートを必要とするすべての旅客が、従来の車椅子介助サービスに加えてWHILL自動運転サービスを選択できるようになる。
WHILL自動運転サービスは、あらかじめ収集した地図情報とセンサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせながら自動走行する仕組みだ。行き先には旅客が搭乗予定のゲートがあらかじめセットされており、人や障害物を検知して回避・減速・一時停止しながら目的地へと自動で案内する。
WHILL社はまた、日常的・一時的・短期的な近距離移動ニーズに応えるため、ホテルなど希望の場所で受け取れる日額レンタルサービスを直販で提供するほか、国内空港の到着ロビーやターミナル駅、レンタカー会社などでウィルを借りられるサービスも拡充している。




