MINI『カントリーマン』に懐かしの“ウォークマン”装備? 特別な2台のカスタムカーが意味するものは

MINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタム
MINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタム全 11 枚

MINIは、オーストリアのデザインスタジオVagabund(ヴァガボンド)との新たなコラボレーションを発表した。MINI『カントリーマン』をベースにした特別カスタム車両を2台用意し、冒険心やコミュニティ文化、フェスのライフスタイルを表現するという。

【画像】MINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタム

MINIのジャン=フィリップ・パレーン氏は、MINIブランドの価値として「個別のカスタマイズ」を挙げ、VagabundとともにMINIカントリーマンをフェス文化や音楽の発想で再解釈したと説明した。

今回の「MINI x Vagabund」では、Vagabundが独自のデザイン要素を加え、MINIがベースとなるプラットフォームを提供する。完成した2台は、MINIカントリーマンの多用途性と開放感を別の形で表すとしている。

MINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタムMINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタム

車両は外観の方向性が異なる。ボディカラーは「Melting Silver」と「Midnight Black」の2種類で、前者は砂色と白の外装ディテールを組み合わせ、後者はモノクロの黒で精密で技術的な印象を狙う。両車を並べて見たときに全体像がより分かりやすくなるとしている。

改造は足回りや外装にも及ぶ。ホイールアーチを特徴的に作り直し、見た目のワイド感を強めた。フロントバンパーの取り付けでウイングと純正のフロントエプロンのつながりを整え、フロントとリアのバンパーは追加のボディ改造に合わせて色をそろえる。サイドシルには立体的な「VAGABUND」ロゴを組み込んだ。

さらに、MINI『カントリーマンS ALL4』のオフロード性を強調するため、最低地上高を高めた。20インチのホイールを装着し、3Dプリントによるホイールカバーのデザインをあえて閉じた形で見せることで、力強い外観を作った。ホイールカバーはスピーカーを連想させる狙いもある。

MINIカントリーマン新型のVagabund仕様MINIカントリーマン新型のVagabund仕様

屋根には、レーザーで切り出して折り曲げたアルミニウムの3枚構成のルーフラックを採用し、開放的な表面としてステンレス製メッシュを組み合わせた。ルーフラックを屋根の一体要素として見せる設計だという。

最大の特徴は音響機能だ。リアサイドウィンドウを取り外し、屋外での音の投射を想定した専用のサウンドシステムに置き換えた。新開発のスピーカーボックスは鋳造ポリマー花崗岩で、精密で歪みの少ない再生に適した素材だとしている。ツイーターとミッドレンジはボディに直接組み込み、リアには追加のサブウーファーを配置し、テールゲートを開けたときに迫力を出すという。

各車は独立した音響システムとして機能するが、2台をそろえることで移動式のステージになり、没入感のあるオーディオ体験を作るとしている。

MINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタムMINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタム

一方で、車両の反対側には3Dプリントのハウジングに収めた「ウォークマン」を組み込んだ。外部に開く音響システムとは対照的に、個人的で減速した感覚を演出する狙いだという。アナログの懐かしさと現代的な造形を組み合わせ、コンセプト全体の実験性を強調したとしている。

Vagabundは、既存製品を視覚的に変換して作り直す発想で知られる。今回の2台は、形や機能、細部へのこだわりが創造力の源になることを示す一台限りの例だと位置づけた。

なお、これらの車両は販売されないショーカー。MINIは2台のうち1台を、中国で4月24日に開幕する北京モーターショー2026で初めて一般公開する予定だ。以後は複数のプラットフォームで、実際に動く姿を通じて人々に近づけるとしている。

MINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタムMINI × Vagabundによる特別な『カントリーマン』カスタム

《森脇稔》

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