トヨタ・モータースポーツの原点、トヨペット・レーサーとは?

トヨタ モータースポーツ前史』
トヨタ モータースポーツ前史』全 1 枚

トヨペット・レーサーの誕生と開発背景、戦後トヨタの技術挑戦を詳細に解説する。豪州一周ラリー参戦など、トヨタのモータースポーツ黎明期の歩みを貴重資料で描く。

三樹書房は、トヨタのモータースポーツ黎明期を扱った書籍『トヨタ モータースポーツ前史』を、装丁を刷新して発売した。同書は2018年に初版が出されたもので、トヨペット・レーサー誕生から75年を迎えたことを記念し、装丁を一新した。

1950年、国会で「小型自動車競走法」が成立した。これは国産車(2輪・4輪)の性能向上と輸出振興を目的とすると同時に、公営ギャンブルとしてレースを行い、地方財政の改善を図る狙いがあった。

トヨタ自動車工業の創業者である豊田喜一郎は、日本の国情に合った小型で高出力かつ燃費の良いエンジンを搭載した小型車の開発が不可欠と考えていた。その技術を磨く場として選ばれたのがオートレースである。

1950年12月、トヨタ自動車販売は2台のレーシングカー開発を決定。1951年5月にはトヨペット・レーサーが完成した。これらは豊田喜一郎自身が構想に関わったとされ、後のトヨタのモータースポーツ活動の原点と位置付けられる。

著者の松本秀夫は、トヨタのモータースポーツ部およびトヨタ博物館で長年にわたり歴史編纂に携わってきた。本書『トヨタ モータースポーツ前史』はその集大成として執筆され、当時の資料発掘や写真収集などをもとにまとめられている。

内容はトヨペット・レーサーの開発に加え、トヨタが初めて国際格式のラリーに参戦した豪州一周ラリーなど、戦後におけるモータースポーツ活動の黎明期を詳細に紹介する構成となっている。同書は、現在のトヨタの精力的なモータースポーツ活動につながる原点を理解するための資料として位置付けられる。

『トヨタ モータースポーツ前史』
トヨペット・レーサー、豪州一周ラリーを中心として
昭和26年(1951年)‒ 昭和36年(1961年)
(トヨペット・レーサー75周年記念装丁版)
著著:松本秀夫(元トヨタ博物館 モータースポーツ部)
体裁:B5判上製・160頁
定価:本体4500円+消費税

目次
豊田喜一郎 論文「オートレースと国産自動車工業」の要旨
序章 トヨタモータースポーツの「前史」と「源流」
第1章 トヨペット・レーサー
第2章 豪州一周ラリー・日本一周読売ラリー
第3章 中日ラリー
第4章 歴史保存を考える
第5章 後世に伝えたいこと
トヨタ・モータースポーツ前史年表
生き残ったトヨペット・レーサー

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《高木啓》

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