30年目の『TE37』がWEKFESTへ、RAYSが向き合う“性能”と“自己表現”

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RAYS…WEKFEST全 32 枚

「WEKFEST JAPAN」が今年も5月3日にポートメッセ名古屋で開催された。会場を歩いていると、ただならぬ熱気を強く感じる瞬間がある。並んでいるのは、ただカスタムされたクルマたちではない。オーナーたちが、時間をかけ、悩み、選び抜き、愛情を注ぎ込んできた“物語の塊”ばかりだ。

【画像全32枚】

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ボディカラー、車高、フェンダーとのバランス。ホイールの色、質感、わずかなツラの追い込み方まで、その一台には必ず誰かの「こうありたい」が宿っている。そんな空間に、2026年、RAYS(レイズ)が初めてブースを構えた。

◆“伝説”で止まらないために

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「何年かこのイベントに視察に来ていて、最近のカスタムが、よりレーシング寄りの作り方に変わってきていることに気づきました。弊社のブランディングとも合致するなと思ったんです」と、初出展を決めた理由をRAYSのスタッフが語ってくれた。

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展示の核となっていたのは、VOLK RACING「TE37」30周年記念モデルだ。また、現行のBMW『M4カブリオレ』と共に、TE37がいまのカスタムシーンと呼応するように進化した、新たな表現をまとって並んでいた。

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1996年に誕生したTE37は、いまや“6本スポークのアイコン”とも言える存在になった。初代から現行モデルまで、一貫して軽さと強さを追求し、モータースポーツの現場で磨かれ続けてきた性能を脈々と受け継いでいる。

その一方で、ドレスアップシーンでも絶大な支持を集め、世代や国境を超えて多くのユーザーに履き継がれている。実際、WEKFESTの会場を歩けば、あちこちでTE37装着車両を目にする。往年のスポーツカーから、最新のハイパフォーマンスモデル、さらにはスタンス色の強いカスタムまで、履かれ方は実に多彩だ。

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だが、30年という月日は、“変わらないこと”だけでは乗り越えられない。「ホイールは機能部品。性能はアップしていかないと意味がない」と言い切るのだ。280psがハイパワーの象徴だった時代から、いまや1000ps級のマシンも珍しくなくなった。タイヤ性能も、車体剛性も、30年前とは比較にならないほど進化している。

だからこそTE37もまた、“伝説”のままで止まってはいられない。その思想を象徴していたのが、今回WEKFESTで大きく打ち出されていた「バフ・ブラッシュド」仕様だ。これは「TE37 SAGA S-Plus A.S.T」に導入されている。切削加工によって生まれる金属の質感と、鏡面のような艶感。その存在感は、従来のスポーツホイールとはまた異なる色気を生み出している。

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だが、この表現はもともと、ユーザーたちの手によって育てられてきたものでもあった。理想のスタイルを追い求めるオーナーたちは、自らホイールを板金塗装店へ持ち込み、独自に磨きや加工を施してきた。しかし当然ながら、そこにはメーカー保証の対象外になるというリスクが伴う。

「ユーザーがやりたいことと弊社がやることとが、30年の時を経てやっとリンクできたんです」と語る。

RAYSはいま、“メーカーが決めた正解”だけを提示しようとしているのではない。ユーザーたちが長年培ってきたカスタム文化や感性を見つめ、その熱量に対して、メーカーとして正式に応えようとしている

しかも、それは見た目の演出だけでは終わらない。TE37は、先にも触れた通り、軽さと強さを守り抜いてきた機能部品であることが大前提だ。だからこそRAYSは、性能や安全性、品質保証まで含めたうえで、この新しい表現を成立させようとしている。

“性能”と“自己表現”。その両立こそが、今のTE37が向き合っているテーマのように思えた。

ユーザーの熱量とともに、次の30年へ

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RAYSがWEKFESTで見せていたのは、“懐かしさ”だけではない。ブースには、VOLK RACINGシリーズとしてこれもまた不動の人気を誇る「21A」も展示されていた。今回、新たに19インチがラインナップに加わったことで、シビック『タイプR』BMW『 M2/M3/M4』など(一部リア20インチ)、近年増加している純正19インチ車両への対応をさらに広げている。

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「今のクルマは、純正19インチがどんどん増えてきているんですよね」そう実感を込めて語るのは、広報を担当する石田朋脩(いしだ・とものぶ)氏だ。

車両は年々ハイパワー化し、重量も増している。一口に「19インチ化」と言っても、単純に径を大きくすれば成立するものではない。そこには大口径化と、強度や重量、走行性能との緻密なバランスが求められる。

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しかしRAYSは、そこで単純に“スペック競争”へ走るだけでは終わらない。機能、品質をブラッシュアップしながら、同時にユーザーの感性や自己表現にも応えようとしている。だからこそ、RAYSは今回、単にブースを出展するだけでは終わらなかった。

著名なビルダーやインフルエンサーの協力を得て、WEKFEST内で「TE37 AWARD」を開催した。会場で最も印象的だったTE37装着車を選出し、そのオーナーへアワードとグッズを贈呈するという企画だ。それは単なるファンサービスではない。

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30年にわたり履き続け、磨き続け、愛し続けてきたユーザーたちへの敬意の表明でもあった。

「ファンミーティングへ行くと、とにかくお客様の熱量がすごいんです。こんなにも弊社の製品を愛してくださる方がいらっしゃるのを間近に見ると、本当に嬉しくなりますね」

そう語る石田氏の言葉通り、TE37というホイールには、単なる製品以上の意味が宿っている。

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性能で選ばれ続けてきたこと。
時代に合わせて進化し続けてきたこと。
そして、ユーザーたち自身が、その価値を
自分のスタイル”として育て続けてきたこと。

その積み重ねが、30年という時間を支えてきた。「形は大きく変えない。でもこれからも性能で進化させ続けていきます」石田氏はそう語る。

変わらないために、変わり続ける。

RAYSにとって今回のWEKFEST初出展は、次の30年へ向けた静かな決意表明だった。

《上之園真以》

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