【アルファロメオ トナーレ 新型試乗】SUVであることを忘れさせる「イブリダ ヴェローチェ」の走り…島崎七生人

アルファロメオ トナーレ イブリダ ヴェローチェ
アルファロメオ トナーレ イブリダ ヴェローチェ全 21 枚

試乗車は今年3月に登場した新型『トナーレ』から設定されたボディ色の“モンツァグリーン”。深みのある青緑で「60年代のジュリア系のクーペやベルリーナにもこの系統の色があったな」と思い出す。

【画像】アルファロメオ トナーレ イブリダ ヴェローチェ

◆フェイスリフトのポイントは

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新型ではフェイスリフトもポイントだ。具体的には、従来型をベースとし『ジュニア』ほどアグレッシブな作風ではないものの、スクデット(盾型グリル)内部の横桟の中央部を奥に凹ませた意匠は、2024年に甦った現代版『33ストラダーレ』に倣っている(横桟が“8本”というのも同じだ)。

同様に細かな指摘ながら、スクデットを囲うようにあしらわれた4つの空気孔が独自の形状だが、これは初期の『アルファ156』がやっていたクラシカルな“長円”ならば緩急の“緩”の部分が増えて、マスク全体の賑やかさが少し抑えられたのではないか? などとも思った。

◆60年代アルファの運転席にワープしたよう

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一方で室内も今風のデザインで仕上げられている。シフト操作もセンターコンソールに備わるダイヤルを掴んで左右方向に捻る方式だ。シフトの近くには“dna”を切り替えるドライブモードセレクターがあり、ステアリングの回転方向にたっぷりとサイズを取ったパドルスイッチも備わる。

インフォテイメント用の10.25インチタッチスクリーンも置かれすっかり現代的な雰囲気。その中でベテランの(?)アルフィスタなら「おぉ!」と一人で静かに小躍りしそうなのが眼前の12.3インチ大型デジタルクラスターメーターに描写されたメーターのグラフィックだ。

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スピード/タコメーターともに、盤面の意匠や放射状の向きで置かれた数字とその書体、指針の形状、赤いゼブラゾーンの表示など、60年代のどれかのアルファロメオの運転席にワープしたかのようだ。

なお後席も、改めて座ってみると実用上、十分なスペースを確保していると思えた。やや起きたシートバックと高めの座面は走行中に着座姿勢を保持しやすく、座面前後長にゆとりがあるため、中型犬としては大柄な我が家の柴犬のシュンも“フセ”の姿勢で落ち着いて乗っていられるようだった。

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◆SUVに乗っていることを忘れさせる

走りについては、これはもうSUVに乗っていることを忘れさせる、近年のコンパクト系アルファロメオの世界観そのものといったところ。迷いのないステアリングの反応、しなやかだが常に安定感を保つコーナリング時の姿勢など、とことん走らせることを楽しませてくれる。

装着タイヤのピレリ・スコーピオン(235/40 R20 96V、指定内圧前2.4または2.9、後ろ2.2または2.7kPa)の、クルマのシャシー性能と完全に一体となった仕事ぶりも印象に残った。

イブリダが搭載する48Vマイルドハイブリッドシステムは117kW(160ps)/240Nm(24.5kgm)が確保され、7速デュアルクラッチトランスミッションの組み合わせ。実際の走りでは場面を問わず、不都合などまるでなく、高回転まで気持ちよく伸びるパワーフィールが存分に味わえる。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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