クルマに乗っているときにはいつも音楽を聴いていたい、そう考えているドライバーは多くいる。当連載では、その音楽をより良い音で楽しもうとするときのセオリーやコツを多角的に解説している。前回からは新章に突入し、「メインユニット編」をお届けしている。
◆ここ20年で、「純正メインユニット」をめぐる状況は大きく変容!
さて今回は、「純正メインユニット」の最新事情をリポートする。
実は近年、純正メインユニットをめぐる状況が大きく変化した。変容を遂げたポイントは主には3つある。1つは「市販品への交換が困難な車種が増えていること」で、2つ目は「音が良くなくなっていること」、そして3つ目は「カープレイ対応が広がっていること」、これらだ。
なお、純正メインユニットが換えづらい車種が増えてきたのは2000年代の半ば頃だ。それまでは純正メインユニットも「DINサイズ」にて作られている場合がほとんどだったのだが、そうではないケースが増えてきた。ちなみにDINサイズとは、タテが50mm、ヨコが178mmという規格で(奥行き寸法には決まりがない)、その1つ分の大きさが「1DIN」、2つ分の大きさが「2DIN」と称されている。
◆市販品への交換がしづらくなり、カーオーディオを趣味として楽しむ層が減少傾向に…
で、純正品がDINサイズであれば市販品への交換はたやすい。しかしそうではない場合が増えてきたのだ。しかも周辺パネルと一体化している場合が多く、そうであると余計に交換がしづらくなる。結果、カーオーディオシステムをアップグレードしていくという趣味が楽しみにくくなり、それを愛好する層が減少傾向へと転じてしまった。
そして純正メインユニットの音質性能はそもそもそれなりだったわけだが、近年はその傾向も加速している。特に、純正スピーカーに合わせたサウンドエフェクトがかけられているケースが増えていて、そうであるとスピーカー交換をする際にそれがアダとなる。
というのも、コストがかけらていない純正スピーカーをより良く鳴らそうとして高音と低音がブーストされていることが多く、となるとスピーカーを交換すると性能が上がる分、高音と低音がブーミーになってしまうのだ。
◆純正メインユニットはますます“スマホありき”に!
そしてここ数年で、「カープレイ対応」が一気に広がった。なおカープレイとは、「Apple CarPlay」と「AndroidAuto」のことを指す。
で、これは「対応するスマホアプリの表示を車載機のモニターに映し出せて、操作も車載機のモニター上にて行える」というものだ。結果、スマホアプリを車内でより便利に活用できるようになる。
なのでカープレイに対応する純正メインユニットでは、機能を省ける。ナビメカや音楽再生メカがなくても良くなる。つまり、純正メインユニットのコストカットが可能となるのだ。こうして純正メインユニットは、スマホありきのものへと変貌を遂げ、これ自体は簡素なものへとなっている。
ところでカープレイでは基本的に、動画系のアプリは非対応だ。運転中にドライバーがモニターを注視することが禁止されているがゆえだ。なので、動画系コンテンツを楽しもうとする場合にはひと工夫を盛り込む必要がある。それについてはまた回を改めて解説する。
今回は以上だ。次回は純正メインユニットを交換するにはどうすれば良いかについて掘り下げる予定だ。お楽しみに。




