「見て考えて動く」フィジカルAI、幕張に集合…ファクトリーイノベーションWeek[秋]2026 9月9~11日

Thinker:バラ積みピッキングロボット「Thinker Model A」
Thinker:バラ積みピッキングロボット「Thinker Model A」全 6 枚

RXジャパンは9月9~11日の3日間、千葉市の幕張メッセで「ファクトリーイノベーション Week[秋]- 製造業の課題解決展 -」を開催する。フィジカルAI関連技術約57製品を中心に、人手不足対策につながる約150製品が集まる。

【画像全6枚】

今回の展示会で注目されるテーマのひとつが「フィジカルAI」だ。従来の産業用ロボットと何が違うのか。RXジャパンは「“考えて動いて”いますか?」と問いかける。

●フィジカルAIとは?

従来型のロボットは、決められた位置にある決められた形の対象物に対し、あらかじめ設定された動作を繰り返すものが中心だった。このため、対象物の位置や形が変わると対応が難しく、多品種少量生産や不定形物を扱う現場への導入には課題があった。

これに対してフィジカルAIは、カメラやセンサーを使って現実の状況を「見て」、AIによってその場の状況を「考え」、対象に合わせて自ら「動く」。AIという「頭脳」とロボットなどの「身体」を組み合わせ、現実空間の変化に対応することが特徴だ。

例えば、部品が整然と並んでいなくても、カメラなどで位置や状態を認識し、対象に合わせてロボットの動きを変えることができる。製造・物流現場で人が担ってきた、状況を見ながら判断して作業する工程の自動化につながる技術として注目されている。

会場には、こうしたフィジカルAI関連技術を含め、人手不足への対応を狙った製品が集まる。8月20日時点の集計でフィジカルAI関連技術は約57製品、人手不足対策に役立つ製品は約150製品を予定している。

出展製品のひとつが、シンカーのバラ積みピッキングロボット「Thinker Model A」だ。ロボットハンド「Think Hand F」とカメラによる画像解析を組み合わせ、透明素材や柔軟な部品、壊れやすい部品、たわみやすいトレー上の部品などをピッキングする。

京セラ:AIデパレタイジングロボット京セラ:AIデパレタイジングロボット

京セラはAIデパレタイジングロボットを展示する。専用学習を必要としない段ボール認識AIビジョンを搭載し、物流現場の省人化と作業効率化を支援する。

ドーグは協働運搬ロボット「サウザー」シリーズを出展する。「サウザーEシリーズ」は自動追従、ライントレース、メモリトレースなどの走行機能を備え、ボタンで機能を切り替えられる。自動追従ではビーコンなどの目印を必要とせず、追従対象を設定できる。

Doog:協働運搬ロボット「サウザー」シリーズDoog:協働運搬ロボット「サウザー」シリーズ

AIによる検査や安全支援技術も展示される。ヒバラコーポレーションはAIとロボットを組み合わせた表面自動検査システムを初披露する。AIが微細なキズを検知し、検査員による判断のばらつきを抑える。

インセインは、スマートグラスと認識AIを組み合わせたAI動作解析システムを展示する。作業者の視界情報を利用し、必要な前処理や事前情報の提示をAIが担うことで、意思決定を支援する。

ネクストオプトの危険行動パトロールAIシステムは、カメラで現場の危険行動を検知し、音とパトライトで注意を促す。オプトルの天井クレーン作業安全支援システムは、AI画像認識とステレオカメラによる3次元計測を利用し、作業員や吊荷の位置を把握。接近を検知して警報を発する。

人の身体や技能を支援する製品も並ぶ。マザーサンユタカ技研のアシストスーツ「BELT POWER X」は、腕や腰の動きを支援する。最大保持力は30kgfで、電力を必要としない。

ugo:AIロボット向け模倣学習キットugo:AIロボット向け模倣学習キット

ユーゴーは、AIロボット向け模倣学習キットを展示する。VLAモデル構築に必要な構成をまとめたフィジカルAI研究開発パッケージで、デュアルアーム型ヒューマノイドロボット「ugo Pro R&Dモデル」と「バイラテラルコントローラ」を組み合わせ、模倣学習用データを収集する。

また、ヒバラコーポレーションは「VR塗装シミュレータ」の体験会を初開催する。同社の塗装工場では、訓練期間を6カ月から3カ月に短縮したとしている。

会場では「フィジカルAI オープンセミナー」も実施する。AIが「身体」を持って現実空間で動くロボットのほか、頭脳となるAI・ソフトウェア、現実世界を認識するセンシング技術などを取り上げる。

9月9日には、ユーゴーが「ロボット開発の最前線から見るフィジカルAI社会実装の鍵とは」、ヘルテックが「Physical AI時代のヒューマノイド模倣学習最前線」、ディープロボティクスが「産業現場を変える四足ロボットの活用最前線」をテーマに講演する。10日、11日にもセミナーを予定する。


ファクトリーイノベーション Week[秋]は、「スマート工場 EXPO」「ロボデックス」「製造業カーボンニュートラル展」「製造業 人手不足対策 EXPO」「工場 安全・環境改善 EXPO」の5展で構成する。

会期は9月9~11日、会場は幕張メッセ。主催はRXジャパンだ。入場は無料で、事前登録が必要。

《高木啓》

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