輸入車・自動車用品販売のホワイトハウスの子会社、TCLは、燃えている車両をその場でドーム状に包み込み、延焼を物理的に食い止める新発想の車両火災対策アイテム「FIRE SHOKA DOME(ファイヤーショーカドーム)」を開発したと発表した。
9月30日から10月2日に開催される「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2026」(東京ビッグサイト)で初公開する。
◆駐車場火災が抱えるリスク
商業施設や病院、ホテル、マンションなどの地下駐車場や自走式立体駐車場では、車両が密集しているうえ、天井の低さや煙の滞留により消防車両が現場近くまで接近できないケースが多い。1台の車両火災が周辺車両や建物全体へ連鎖するリスクが高く、国内では立体駐車場火災で100台を超える車両が焼損した事例も発生しているという。
近年はリチウムイオン電池を搭載した車両や機器の普及に伴い、激しい熱や煙、再燃への備えも重要な課題となっている。消防庁でも駐車場の消火設備や火災事例に関する検討が進められており、駐車場火災対策は防災設備の問題にとどまらず、利用者の安全と事業継続を守る経営課題になりつつある。
FIRE SHOKA DOME
「FIRE SHOKA DOME」は、火災車両をその場でドーム状に覆い、周囲への延焼拡大を抑える製品だ。高シリカ96%素材とステンレス製フレームを採用し、国際公認試験機関による1300度の認証を取得。自社試験では1400度の耐熱性を確認している。
上下117カ所の放水口からカプセル内へ放水でき、消防車両や消火栓との接続にも対応する。カート設計により必要な場所へ移動しやすく、1人でも扱いやすい構造となっている。
◆「FIRE SHOKA DOME」3つの特長
1つ目は「窒息消火」だ。火災車両を個別に囲い込み、酸素を遮断することで延焼を食い止める。周囲への熱・煙・火の粉の拡散を抑え、施設全体への被害連鎖をブロックする。
2つ目は「117カ所の放水口によるW消火と消防連携」だ。消火栓や消防車のホースと接続し、117カ所の放水口から水を噴射する。ドームで覆う窒息効果と多方向放水による冷却効果を組み合わせ、封じ込めた状態で消火を促す。国内の消火栓設備や消防車両との接続に対応している。
FIRE SHOKA DOME3つ目は「1人でも扱えるカート設計」だ。車両を覆う大きさながら、タイヤ付きのカートタイプのため1人でも移動が可能。覆う作業は手動の簡単な操作で行え、特別な力を必要としない。地下駐車場や自走式立体駐車場など、火災リスクのある場所へスムーズに運搬・運用できる。
消防隊の進入やホース延長が困難な地下駐車場や自走式立体駐車場、EV充電エリア等を持つ施設での初動対応を強力に支援。消火器だけでは接近が難しい場面でも、まず火元を隔離し、被害を最初の1台に抑えることを目指す、としている。




