SBSロジコムは9月16日、相模鉄道が導入する新型車両『13000系』の陸上輸送を担当したと発表した。2027年国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」に展示する車両で、総合車両製作所から会場まで輸送した。
輸送された13000系は、GREEN×EXPO 2027の「Kids Village」に相鉄グループが出展する「SOTETSU PARK(そうてつぱーく)」で展示する車両だ。2026年7月30日に会場へ搬入された。
13000系は、相鉄グループが進める「相鉄デザインブランドアッププロジェクト」の第2フェーズを象徴する車両として開発された。「安全×安心×エレガント×未来」をコンセプトとし、車両前面には海の生き物をイメージした流麗なデザインを採用。環境性能や快適性の向上など、次世代の鉄道車両としてさまざまな工夫を施している。
今回の輸送を担当したのは、SBSロジコムの横浜金沢物流センター支店だ。総合車両製作所(横浜市金沢区)で製造された13000系を、陸上輸送で会場(横浜市瀬谷区)へ運んだ。大型の鉄道車両を道路上で運ぶ特殊輸送となり、同社は安全かつ確実な輸送を実施したとしている。
輸送作業の様子は、相模鉄道のYouTubeチャンネルで8月28日に公開された動画「#14 相鉄13000系『特別編・陸上輸送』- Road Transport for GREEN×EXPO 2027 -」で紹介されている。電車が踏切を渡るという、妙なシーンを見られる。
SBSロジコムは今後も、特殊輸送で培ったノウハウを生かし、社会インフラを支える輸送サービスを通じて顧客の事業を支援するとしている。
◆関連:相鉄13000系、8両編成で「未来」を形に
相模鉄道の新型車両13000系は、2026年3月30日に営業運転を開始した。相鉄線内のみを運行する車両として、1編成8両を導入。製造は総合車両製作所が担当した。
●安全×安心×エレガント×未来
13000系は、相鉄グループが2014年から進める「デザインブランドアッププロジェクト」の新たなフェーズを象徴する車両だ。従来の「安全×安心×エレガント」に「未来」を加え、「安全×安心×エレガント×未来」をデザインコンセプトとした。
大きな特徴が、生成AIを活用した車両デザインだ。水野学氏(グッドデザインカンパニー代表)を中心に、海の生き物が水を切り拓いて進む姿をイメージし、流麗で力強い前面形状に仕上げた。前照灯は「未来を見つめる目」をイメージしている。
デザインの過程では、まずスケッチを重ね、原形となるイメージを3Dでモデリング。それを生成AIに学習させ、何千ものバリエーションを出力した。そこから候補を選び、人の手でデザインを修正、再構築する作業を繰り返して完成度を高めた。
細部にも新しい意匠を取り入れた。前照灯の両端には、エッジを際立たせた「コンセプトエンブレム」を新設。前照灯内部には線路のさび色をイメージした配色を施した。車両前面中央には、相鉄車両を象徴する「ヨコハマネイビーブルー」のマット色を使ったセンターパネルを採用している。
●座席を12席増、全車両にフリースペース
車内はグレーを基調とし、ガラス製の荷棚や仕切り、貫通扉によって開放感のある空間とした。相鉄・JR直通線用の12000系と比べ、先頭車の座席を6席ずつ、1編成では計12席増やしている。
照明には、時間帯によって色調が変化する調色調光式LEDを採用した。全車両にベビーカー・車椅子用のフリースペースを設け、優先席の一部には、座席を高くして立ち座りしやすくした「ユニバーサルデザインシート」を導入した。
また、車内防犯カメラを設置したほか、「ナノイーX」を搭載した空気清浄機を各車両に1台搭載し、セキュリティと快適性の向上を図った。
●電力使用量を最大39%抑制
環境性能では、12000系と同型のIGBTタイプのVVVFインバータ制御装置を採用した。相模鉄道によると、既存車両と比較して1両当たりの走行にかかる電力使用量を最大39%抑制できるという。
相鉄グループは2030年に、鉄道事業で使用する電力に伴うCO2排出量を2013年度比で46%削減する目標を掲げている。13000系の導入により、既存車両と比べてCO2排出量を年間約33.3t削減するとしている。




