北米日産は8日、ニューヨークモーターショーで『ニスモ370Z』(日本名:日産『フェアレディZ』のニスモ仕様)を発表した。動画共有サイトでは、そのPR映像が公開されている。
ニスモ370Zは、クーペの『370Z』に専用チューンを施したモデル。「VQ37VHR」型3.7リットルV6エンジンは、専用ECM(エンジンコンピューターモジュール)や専用エグゾーストシステムを採用。最大出力は18psアップの350ps/7400rpm、最大トルクは0.9kgmプラスの38.2kgm/5200rpmを発生する。トランスミッションはクロースレシオの6速MTのみで、「シンクロレブマッチ」システムを組み込んでいる。
外観はエアロダイナミクスを追求。専用フロントバンパーはダウンフォース引き上げを目的に、ノーズを延長。かつての「Gノーズ」を思わせるフロントマスクに仕上がった。バンパー一体のリップスポイラーも装着。サイドシルとリアバンパーは整流効果を狙ったデザインで、大型リアスポイラーは高速走行時に有効なダウンフォースを獲得する。
足回りは徹底的に鍛え上げられた。スプリングレートは前15%、後ろ10%アップ。スタビライザーのレートもフロント15%、リア50%引き上げる。ダンパー減衰力は前40%、後ろ140%アップ。ロール剛性は15%高められ、定評あるハンドリングに磨きをかけた。
ブレーキはニスモスポーツブレーキで強化。ローター径はフロント356mm、リア350mmで、キャリパーは前4ピストン、後ろ2ピストンとなる。タイヤはヨコハマ「アドバンスポーツ」で、前後サイズはそれぞれ245/40ZR19、285/35ZR19。レイズ製の軽量アルミホイールを装着する。
ニスモ370Zは、6月から北米の日産ディーラーで販売開始。その高いポテンシャルを予感させるPR映像は、動画共有サイトで見ることができる。