税制改正に関する業界要望に運輸省が横やり

自動車 ビジネス 企業動向

自動車関係17団体が連名でまとめた来年度税制改正に関する共同要望について、運輸省が所管の8団体に圧力をかけ連名からの脱退を迫っていたことがわかった。

共同要望では低燃費・低公害車の普及促進は「減税型」で進めるべきであるとしており、燃費の悪い車に重税を課す運輸省のグリーン化案に反対する内容となっている。自らの所管団体という身内の裏切り的行為に怒っての行動とみられるが、業界関係者は「所管の役所だからといって業界の要望に口を出すなどという行為は大人げない」と不愉快をあらわにしている。また「一種の言論統制に近い行為」との厳しい批判も出ている

これについて運輸省は「説明を求めただけ」と直接的に連名からの離脱を強要したことはないと説明しているが、説明を求める行為自体が圧力になることも官民の関係では常識だ。

ただ団体側の姿勢も中途半端なものといわざるを得ない。共同要望すると決めた時点で運輸省の反発を招くことは予想していたはず。それにも係わらず「説明」を求められただけであっさり身を引くのは理解しにくい。

さらに分からないのは、JAF(日本自動車連盟)までも業界団体と同じタイミングで連名から離脱したことだ。運輸省から圧力を受けたからといって、さっさと要望を引っ込めるのは「ユーザーのための団体としてとるべき行動ではない」とその姿勢を厳しく批判する声が関係者から挙がっている。JAFも運輸官僚の天下り先であるだけに、業界団体と同様、運輸省には逆らえないのが現実なのだろう。

《編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ライズ』がカラフルに変身!? フルーツがテーマ『ハバナ フルーティーポップ』、キャルズモーターが発売
  2. 新型取締機「JMA-520/401」に対応、セルスターがコンパクトな一体型レーダー探知機を発売
  3. ホンダ『ヴェゼル』、新グレード「RS」先行予約開始…10月発売へ
  4. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  5. 生まれ変わった三菱『エクリプス クロス』にSNSでの反応は!? ルノーOEMのEVに「日本はどうなる?」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る