GMとフォードが大宇をめぐってハラのさぐり合い

自動車 ビジネス 企業動向

経営難から自動車部門の売却が噂される大宇(デーウ)だが、GMとフォードがそれぞれ大宇の取得に興味を示している。一時はGMが買収することが本決まりになりかけていたのだが、ここに来てフォードの存在が大きくクローズアップされている。

この理由として挙げられるのが、今後のアジアマーケットの大きな成長の可能性。特にGM、フォードはそれぞれ日本にパートナーを持ち、よりいっそうのアジアへの浸透を考えている。GMはすでに大宇売却の際に買収オファーを出すことを正式に決定しており、フォードも考慮中と言われている。

またこの2社ほど熱心ではないが、ダイムラークライスラー、フィアット、フォルクスワーゲンも大宇には興味を持っている、とされており、これに大宇株の70%を取得している現代が加わって、大宇の行方はかなり渾沌としてきている。

フォード会長、ジャック・ナッサー氏は「単にGMをブロックするために大宇に買収オファーをかけるのではない」と同社のアジア戦略を強調しており、大宇には本格的な興味を抱いていることをはっきりとコメントしている。

現在世界一の自動車メーカーであるGMは年間に800万台を生産しているが、フォードはこれに続く700万台。大宇の生産台数が75万8000台だから、もしフォードが買収に成功すればGMの世界一の座を脅かす存在になる。

大宇の債権者は、買収オファーを出す企業を最終的に1社か2社に、5月には絞りたい、としている。GMとフォードによる決戦、という場面がもしかしたら本当に実現するかもしれない。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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