日本自動車工業会(会長=辻義文・日産自動車相談役)は23日会見し、次期自工会会長にトヨタ自動車の奥田碩会長を選出したと発表した。正式就任は5月で、任期は1期2年。自工会会長はこれまで、トヨタと日産が交互に務めていたが、次期会長は本田技研工業から選出することも検討していた。しかし、本田が固辞したため、とりあえず今回はトヨタから会長を出し、次々期会長を本田から選出する、3社による輪番制に新年度から移行することとした。
次期会長職については、トヨタが奥田会長が日経連の会長を務めるなど、首脳が経済団体のトップを務めていることから負担が重くなると躊躇。また、本田も「何故、うちがやらねばならないのか」(吉野浩行社長)と固辞していた。
しかし、辻会長は「世界中にネットワークをもつ会社、手広く事業を展開しているところのほうが会長会社としては便利」として、輪番制に本田を加え、来年度からトヨタ、本田、日産の順番で会長を務めることとした。
会見に同席したトヨタの奥田会長は「負担が重くなり、できたら断ろうと思ったが、そういう雰囲気ではなかった。張富士夫社長に社業は任せられる」として、会長就任を受けた。