クルマ持っていても食料援助対象、労働力確保がねらい

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アメリカでは公共交通の発達が充分ではない場所が多く、仕事を求めるにあたって自動車を保有することは絶対条件でもある。

しかし現在の法律では、たとえ年式が古く状態が悪いものでも自動車を保有していれば財産とみなされ、それによって政府の食料援助が認められないという矛盾がある。このため食料のために自動車を買えない人々もいる。そこでホワイトハウスでは、現在の、自動車を家族の財産とみなす、という法律にメスを入れ、自動車を所有していても食料援助が受けられるシステムを検討中だ。

現行の法律では、市場価値が4691ドル(約50万円)以上とみなされる自動車を保有していれば食料援助の対象とはならない。しかしユーズドカー市場が発達しているアメリカでは、日本ではとっくに廃車となっているような車でも市場価値が認められる。たとえば10年前の年式のものでも、状態が良ければこれくらいの値段がつくのである。そこでクリントン政権は実際の自動車の値打の計算方法を変え、1000ドル(約11万円)以下と判断されれば食料援助の対象とすることを検討している。この方法が導入されれば、今後5年間で15万人の人々が自動車を保有できる計算になるという。

さらにクリントン政権では現行の1億5000万ドル(約160億円)の公共交通プログラムへの補助金を倍増し、低所得層が多く住む地域への公共交通の運営時間の延長、コミューターバン・プログラム、ライドシェア運営などにより雇用者の足を確保したいとしている。

好景気に湧くアメリカでは特に単純作業員などの人手不足が深刻。そのため仕事に行くための自動車および公共交通の整備に力を入れている。今後アメリカのユーズドカー市場はますます活発になりそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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