インターネットによりビジネス形態の変化はすでに進んでおり、さまざまな新しいビジネスモデルが生まれつつある。Windchillは製品の企画段階から製造終了までのライフサイクル全般を網羅した情報に加えて、生産・販売の流通管理までをリアルタイムで行うソリューションだ。軸となる3次元CADソフトウェアは『Pro/ENGINEER』。
PTCは、2月24日から3月1日の間ドイツ、ハノーバーで開催された世界最大のIT通信トレードフェア(CeBIT)に出展した。こことアメリカ、そして日本の3カ所の開発現場をインターネットでつなぎ、ヨーロッパ・ロードスター・チャレンジ(EUROC、ユーロック)に出走するレースカーを例題に、CeBITの7日間でクルマ1台を設計するのである。名付けて「TheWorld Car Project」。
2月28日、29日、3月1日には東京の日本PTC本社でもCeBIT同様のプレゼンテーションがもたれたほか、作業の模様は24時間ライブでインターネットで中継された。最近のクルマの開発期間は短縮されているとはいえ、量産車で15〜18カ月、レーシングカーで8〜12カ月はかかるものだ。基本設計はこのうち半分くらいを占めるだろうか。
EUROCは2000年10月に開幕する新しいレーシングシリーズだ。ミハエル・シューマッハのマネージャーであるウィルヘルム・ウェーバーと、かつてメルセデスチームを率いていたヨッヘン・ネールパッシュが企画したもの。レーシングチームが使用するマシンは、フォード・コスワース、メルセデス・クライスラー、日産、BMWのエンジンを搭載する。
PTCのサイトではこれまでの途中経過も見ることができる。すでに自動車会社とは協力関係にあるPTCのエンジニアが設計を進めていたEUROCカーは、本当に7日間で完成しそうだ。