【ホンダ『HIDS』体験試乗 Vol. 3】実用化によって高速道路の大半の事故は防げる?

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では、ドライバーがこの動作を無視してステアリングを切ったときはどうなるか。この場合は、当然のこととは思うが、その操作が制御に優先される。最初は制御に逆らうこととなるため、やや負荷がかかるけれど、とくに問題はなくスムーズに車線を変更することができた。また、車線移動の際はウインカーを出すことでシステムが自動的にキャンセルされるようにもなっていた。

ただ、ドライバー席以外からは、制御されているときに少しずつ揺れを感じ、それが車酔いの原因になるのではないか、との指摘もあった。この辺りは制御の熟成を重ねることで解決していくことだろう。

そして、車線逸脱警報システムだが、制御中に車線からはみ出しそうになると直ぐさま警報が鳴り出した。同時に、モニター上にはステアリングによって修正を促す表示も行われた。この警報は、車線に5cmまで近づくと鳴り出し、10cm離れるとアラームは停止するようになっているという。この設定値からもわかるように、動作はかなり車線に近づいた状態で鳴り出すため、そうやたら神経質に鳴り出すというものではない。その意味ではうっかりミスによる車線逸脱は充分防止できるものと感じた。

では、このシステムがどこまでドライバーの負担を減らし、疲労を大きく低減できるかだが、残念ながらそれには距離が短すぎた。システムに慣れるまでの緊張が先に立ってしまったというのが正直なところなのだ。せめて200〜300km程度の長距離走行でもすればその辺の感想も得られたのかもしれない。

しかし、高速道路での事故の2/3が車両相互の事故で、その内の2/3が追突事故であること。そして全体の1/3という単独事故もその9割近くが車線逸脱を伴う事故というデータからすると、このシステムの完成によって高速道路での事故を大幅に減らすことにつながることは確かだ。この完成こそがITSが目指す、大きなテーマの一つであることは間違いない。一日も早い実用化が望まれる。

《会田肇》

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