トヨタ自動車はコンピューターの画面上で新型車の開発を行える「V-Comm」を、来年以降はアジアの生産拠点にも配備していく方針を明らかにした。
V-Commは「ビジュアル&バーチャル・コミュニケーション」の略称で、コンピューターの画面上でクルマを試作することができるというシステムだ。実車の生産に入る前に、コンピューター上で試作を行うことで、コストの低減や開発期間の短縮につながるし、その結果をそのまま生産部門にリアルタイムでフィードバックできる。1996年4月に日本国内の生産拠点での導入がスタートし、その後にアメリカ、カナダ、イギリスの各生産拠点に導入されている。
今回、台湾、タイ、インドネシア、オーストラリアなど、アジアの生産拠点に同システムが導入されることで、開発データを世界の生産拠点で共有できることになる。トヨタの世界戦略がさらに加速することは間違いない。