アメリカ大統領選挙で、共和党のブッシュ・テキサス州知事の勝利がほぼ決まったことで、自動車業界も大きな影響が予想される。
ブッシュ氏は製造業界の支援が強い。そこで当面は、今年末で期限が切れる日米自動車協定の延長が問題となる。協定は今年で期限が切れるため、日米政府間で延長について話し合いが行われているが、大統領選後に担当者レベルで交渉することが決まっている。これまで、米政府は史上空前の好景気や日本メーカーの大部分が外資系の傘下に入っていることを反映して米国の自動車メーカーが協定延長を望んでいないため、熱心でなかった。ただ、部品メーカーが協定延長を求めているため、交渉を棚上げしていた。
今回、ブッシュ氏が勝利すれば事態が急展開を迎えることは間違いなさそうだ。なぜならブッシュ氏は支援へのお礼として、部品メーカーの意向を受けて協定延長を望むと見られるため。正式な大統領就任は来年1月だが、年内に期限が切れる協定の行方が注目される。
