さようなら、ジョン・クーパー……ひとつの世紀の終わり

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さようなら、ジョン・クーパー……ひとつの世紀の終わり
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リアエンジンのF1レーサーを開発し、さらにローバー『ミニ・クーパー』の開発者でもあるジョン・クーパーが癌のため、24日亡くなった。77歳。

クーパーは、父チャールズがやはりレーサーでレーシングカーの開発者だったこともあり、早くからレースの世界に入り、父子で1946年にクーパー・カー社を設立した。クーパーは50年代初期にF3において、当時としては画期的な、ドライバーの後方にエンジンを配置するレイアウトを提案した。

より上級のクラスでもこのレイアウトが通用することは、1958年、スターリング・モスがアルゼンチンGPで勝利したことにより証明された。クーパーは59年と60年にコンストラクターズ・チャンピオンを獲得、リアエンジン(正確にはリアミッドシップ)はF1の常識となった。

クーパーがさらに有名になったのは、1961年に発売したミニ・クーパーによってである。丈夫なことがとりえの小型ファミリーカーを、恐るべき怪物に仕立てたのだ。サルーンやラリー・カテゴリーで連戦連勝、ヨーロッパ・ラリー選手権で初めて優勝したイギリス車となり、モンテカルロ・ラリーで3勝をあげるという快挙を成し遂げた。

ミニ・クーパーは1971年までに15万台が生産され、さらにクーパーの名前は新世代ミニの車名にも採用された。

《高木啓》

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