北海道豊浜トンネル事故、遺族の主張をほぼ認めて国に賠償命令

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北海道豊浜トンネル事故、遺族の主張をほぼ認めて国に賠償命令
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1996年2月、北海道の古平町で起きた豊浜トンネル岩盤崩落事故で亡くなった犠牲者の遺族7人が「崩落の予兆があったのに、対策を取らなかったため、事故は人災として発生した」として国を相手取り、総額約6億4000万円の損害賠償を求めた「豊浜トンネル事故国家賠償請求訴訟」の判決が29日、札幌地裁で言い渡された。

持本健司裁判長は「原告らは、被害者の生存に強い不安を感じながら現場に長期間待機させられたうえ、何度も岩盤の爆破除去が失敗したことにより精神的苦痛を受けた」として、遺族固有の慰謝料を認め、国に対して総額4億5000万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

ただしトンネルの設置、管理をしていたことに対する国の責任については「国は賠償責任を認めており、判断することは民事訴訟としての実益を欠く」として判断しなかった。また、岩盤崩落の予見可能性については「結論を出すにはさらに慎重な検討が必要」だとして、「岩盤背後の亀裂の進展と岩盤を支える力が不足していたため」と指摘するにとどめた。

《石田真一》

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