【マツダ『RX-8』開発物語】次世代『RX-7』に発展するとしたら?

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【マツダ『RX-8』開発物語】次世代『RX-7』に発展するとしたら?
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現行『RX-7』のデビューは91年10月。すでに10年を経過している。『RX-8』発売は2003年春ごろの予定だから、あと2年はRX-7の販売が続く?

マツダを取材していると、RX-8はRX-7のフルモデルチェンジではないという話をよく耳にする。商品開発担当のマーテンス常務も「RX-8はRX-8だ」と言う。では、RX-7の後継モデルはべつに存在するのかというと、具体的な話はまだ出てこないのだが、RX-7とRX-8のキャラクターがかぶらないことだけは確かなようだ。

『RXエボルヴ』からRX-8へのプロセスは前回お伝えしたとおりだが、RX-8は従来のスポーツカーの常識を破る「フル4シーター」のFRモデルであり、リアシートをオケージョナル(緊急用)と割り切っているRX-7とは、明らかにコンセプトが違う。4人乗りだから4枚のサイドドアがあり、しかも観音開き(マツダは「フリースタイルドア」と呼んでいる)という量産スポーツカーでは世界初のスタイルを採用するのである。

観音開きのドアについては、欧州の安全基準の中に「進行方向に向かって外開きするサイドドアは、単独では開閉できないようにする」という項目があり、RX-8はそれにならって「前側を開かないと後ろ側は開かない」ような機構が採用される。前側のドアを開けると、室内側にある後ろ側ドアの開閉ノブが現れるそいう仕組みだ。そして、ドア自体は上下(ルーフ側とサイドシル側)にストライカーを内蔵し、閉じた状態ではボディと強固に結合される。その部分は、今回のモーターショー出品車では省略されている。

また、側面衝突時の安全性を充分に確保するため、後ろ側ドアの内部には閉断面のアルミ材が挿入され、ドアを閉めた状態ではそれがBピラーの役割を果たす。ボディ剛性に対してはほとんど寄与しないが、衝突のように大荷重が加わったときには構造材として機能するように設計されている、という。

こうしたコストのかかる新機構を考案してまで、RX-8は4シーター4ドアとしての実用性にこだわっている。となれば、RX-8とプラットホームを共有し、後席を捨てて2シーターとし、その分をスポーツカーとしてのタイトなパッケージングと走りに振り向けた次期RX-7が存在すると想像することは、ごく自然な気がする。新RE(ロータリーエンジン)・レネシスも、この新規開発プラットホームも、RX-8専用とするには惜しい。いや、コスト面で採算が取れないはずだ。

次第に具体化してくるRX-8について考えれば考えるほど、その向こうに次世代RX-7の姿が浮かんでくる。

《レスポンス編集部》

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