【新聞ウォッチ】明と暗がクロスした自動車業界、2001年“重大”ニュース

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2001年12月28日付

●三井物産、国際石油開発が低公害軽油量産に参加、カタールに施設建設へ(朝日・1面)

●国内自動車生産、今年は1000万台割れ確実(朝日・8面)

●独VW、トヨタ系カーナビを採用(読売・8面)

●この人が語る2001年キーワード、吉野浩行・ホンダ社長「市場の要求に商品適合」(読売・9面)

●自動車部品メーカーのゼロスポーツ、電気自動車を180万円で販売へ(東京・6面)

●日産ギャラリーでミニカーコレクション展開催(産経・6面)

●企業トップに見る一年、張富士夫・トヨタ自動車社長ほか(毎日・8面)

●中国、事故車は“偽造パジェロ”、三菱自工「賠償責任ない」(毎日・9面)

●ソニー、ニフティ買収へ、1000億円前後で富士通と交渉(日経・1面)

●米経済、和らぐテロショック「自動車、パソコンは値下げの反動懸念」(日経・3面)

ひとくちコメント

激変どころか激震が走った2001年もあと4日となった。世界を震撼させた同時多発テロ事件はともかく、国内でも電機業界などを中心とする空前のリストラ、経営破綻、狂牛病騒動など総じて暗いニュースが多かった。株価低迷に象徴されるように景気回復の兆しも見えず今年も暮れていく。

そこで今年最後の新聞ウオッチ、自動車業界にとってはどんな激動と混乱の一年だったのだろうか。印象に残った話題を振り返ってみると、明と暗がクロスした年でもあったようだ。

朗報は何といってもホンダ『フィット』の快走。半年間で8万台を超えるほどのヒットを飛ばしている。ハイテク産業など国内主要企業が総崩れのなかで、トヨタ、ホンダなど「勝ち組」が最高益更新、さらに、カルロス・ゴーン社長の手腕による日産のV字型回復も「負け組」脱出のきっかけとなった。

グローバルの提携では、トヨタと仏プジョー・シトロエンの欧州での共同生産計画、リコール問題で揺れた三菱がダイムラークライスラーと提携を強化、米GMもいすゞ、スズキ、富士重工の国内3社と関係を深め自工会にも加盟した。日産は軽自動車でスズキからOEM供給を結ぶなど、生き残りを賭けた提携も目立った。だが、日産の村山工場、マツダの宇品工場の閉鎖をはじめ、三菱、いすゞ、マツダなどの早期退職によるリストラ策も相次ぎ発表された。

厳戒態勢での東京モーターショーはハイブリッド、燃料電池車など次世代カーの話題も多かったが、気になるのは国内総生産台数が1000万台を割ることが確実となったこと。国内需要の落ち込みも加速するなど、景気低迷下での苦境ぶりが浮き彫りになってきたことである。さて、来年のキーワードは……。

《福田俊之》

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