息子が死亡したのは警察の責任---遺族が県に対して賠償請求訴訟を提訴

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群馬県警・高崎警察署員の適切でない職務質問が原因で事故を起こして死亡したとして、当時19歳だった男子大学生の両親ら遺族4人が、警察を管理する群馬県を相手取り、総額2億4600万円を求める民事訴訟を11日、前橋地裁に起こした。

問題となった事故は昨年11月8日に発生した。高崎市問屋町付近の繁華街をパトロールしていた交番勤務の私服警察官2名が無灯火状態で走る2台の自転車を発見し、職務質問をしようと「おい、兄ちゃん止まれ」と呼びかけたところ、自転車の少年は二手に別れて全速力で逃走を開始した。

このため、最初に声を掛けた警察官が無線で緊急手配を要請。現場近くにいた高崎警察署刑事2課の覆面パトカーがうち1人を発見し、追跡を始めたところ、この少年が幹線道路に飛び出してクルマ2台にはねられて死亡するという事故になった。

警察では捜査に不手際があったことを認めて関係者の処分を行ったが、遺族側に関しては事件当初、それとは逆の「問題が無かったと考える」と報告を行っていた。また、死亡した大学生と当時一緒にいた友人(警察が言うところの“自転車に乗っていたもう一人の少年”)が「声をかけた二人はヤクザにしか見えなかった」と証言。警察官らしくない服装であり、暴力団関係者と間違えられやすい状況であったことを強調している。

このため「警官であることを明らかにせず、どう喝のような声をかけたことで息子が恐怖感を感じ、現場から離れたい一心で逃げたことが事故につながった」として、死亡した大学生の遺族は警察を管理する県を相手にした訴訟を行うことになったという。

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《石田真一》

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