ダンロップ住友ゴム工業は日本総合研究所と、自動車開発での総合耐久性解析に用いるFEM(有限要素解析)タイヤモデルを共同開発し、そのソフトウェアを日本総合研究所を通じて販売開始した。この新しいFEMタイヤモデルは住友ゴムのタイヤ設計基盤技術(シミュレーション技術)『デジタイヤ』にちなんで、『バーチャルデジタイヤ』と名付けらた。
自動車の走行耐久性解析や疲労寿命解析では、路面からの荷重入力を反映させる必要があり、精度の高いモデルが必要だ。しかし、タイヤ設計因子を全て考慮したFEMモデルは数万〜数十万要素の大規模なモデルになり、それを車両全体へ適用すると膨大な計算が必要となることから、従来は実用的なモデルではなかった。
住友ゴムと日本総合研究所は、1999年に簡略化したタイヤモデルを各種の実験データと組み合わせることで必要な精度を保有したFEMタイヤモデルの開発に成功しており、それをもとに簡易FEMタイヤモデルとして開発したのが「バーチャルデジタイヤ」だ。