群馬県昭和村内の関越自動車道上り線で25日、橋の途中に設けられた鉄製ジョイントが何らかの弾みで外れ、路面に露出するというトラブルが起きた。通過したクルマがこのジョイントを踏み、そのうち10台がタイヤをパンクさせていたことが明らかになった。
道路管理者である日本道路公団(JH)がこのトラブルを確認したのは25日の未明で、利用者からの「路上に落ちていた鉄のような板を踏んでパンクした」という通報から発覚した。現場は関越自動車道の上り線にある永井川橋(全長487.5メートル)で、橋と橋をつなぐジョイント部が完全に外れ、路上に転がっているという状態で発見された。
このジョイントは横9.2メートル、縦12センチ、奥行き7センチの鉄板で、これを5枚重ねたものに両側をゴム板で支持した上で使用している。今回外れたのは、この5枚のうちの中央にある1枚。本来は溶接されているものが、何かの弾みで外れ、両側から押し出されるようにして路上に放出されたのではないかと考えられているが、前代未聞の事故。
JHでも「溶接されているはずのジョイントが、それも中央の1枚が弾き飛ばされるように外れたことなど聞いたことがない。こんな事故の報告を受けたのは今回が初めてで、現時点では原因が何であるかはわからない。早急に調査を進め、対策を講じたい」とコメントしているが、困惑の度を深めている。
今回の事故ではタイヤがパンクしたという物的な被害は生じたものの、幸いにも人的な被害は無かった。JHの高崎管理事務所では通報から30分経過した25日午前0時40分から午前8時まで現場を含む区間(沼田〜赤城間)を通行止めにして、修復工事を行っている。