交通事故の犯人が別人になりすます---警察官も判断できなかったそのワケは?

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北海道警は1日、無免許運転で事故を起こしたことを隠蔽するため、双子の兄の名を無断で騙っていた26歳男性を私印偽造などの疑いで逮捕したことを明らかにした。身に覚えのない事故について保険会社から兄に問い合わせがきたことで発覚した。

問題の事故は昨年10月25日夜、苫小牧市内の国道36号線で起きた。出会い頭で衝突を起こしたというもので、双方の運転手が警察に出向き、事情聴取を行っていた。当事者1名については事故当時に免許を所持していなかったが、供述どおりの氏名と住所で免許センターに照会を行ったところ、該当の人物が存在。本人であることが確認できたため、不携帯については注意をするだけで不問とし、供述調書にサインをしてから帰宅させた。

と、ここまでならどこにでもある普通の事故だったのだが、事態は今年2月に急転する。札幌市内に住む26歳男性の家に、損保会社の社員を名乗る者が「昨年10月に起きた交通事故のことで話をお伺いしたい」といった内容の電話を掛けてきた。ところが男性には事故を起こした覚えがなく、その旨を相手に伝えたところ「たしかに事故を起こして、警察で処理もされているはず」という。慌てて苫小牧警察署に確認したところ、その事故はちゃんと発生しており、自分の名前で供述調書にもサインがなされているという。

出向いてさらに話を聞いたところ、事故の取調べを担当した警察官が「あなたと似ていたような気がするが、ちょっと違う気も…」と言い出した。その段階で男性は「別居している双子の弟が事件に関係しているかもしれない」ということに気づいた。警察が弟を呼び出して事情を聞いたところ、罪を認めたために逮捕したという。

警察では「まさか“なりすまし”だとは思わなかった」と説明しているが、どれほど似ていたのだろう。

《石田真一》

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